第3話 戦慄の人里! 北斗現れる所乱あり!
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る。それはケンシロウから見ても分かる位顔に出ていた。
「む、彼女は霊夢の知り合いなのか?」
「ま、それ程親しい仲って訳じゃないわよ。こいつは射命丸文って言って文々。新聞って言うゴシップ記事を書いてる通称パパラッチ天狗なのよ」
「グサッ!! 人が気にしてる事をそんなにもザックリと……霊夢さん、貴方は鬼子ですか?」
文と呼ばれた女性はケンシロウと霊夢の前で胸を抑えて蹲りだす。相当霊夢に言われた事がショックだったのだろう。
「それ程酷いのか? この新聞は」
「まぁ、内容にもよるけどね。大概が禄でもない内容ばっかりだから皆呆れてるみたいよ」
「ふぅむ、俺には良く分からんな。新聞と言うのはどうも奥が深い……むっ!!!」
突如として、ケンシロウがとある記事に釘付けとなった。それは、ケンシロウの活躍(暗躍)とはまた別の内容のようだ。
「何よ? 何か面白いネタでもあった訳?」
ケンシロウの反応に少し興味をひかれたのか横から覗き見る霊夢。
「何々……『人里に奇跡の男現る。触れるだけでどんな病気も治す希代の名医!!』まぁたこんな胡散臭いネタを。どうせまたあんたのありもしないゴシップネタかなんかでしょ?」
「いや、俺はこの男に心当たりがある」
「え?」
新聞を読みながらケンシロウの手が震えていた。目元は右往左往しており、明らかに正常の状態ではない。
「あぁ、そのネタはつい最近のですよ。私も会った事はないんで文章だけなんですけど……それはそうと、本当に心当たりあるんですか、ケンシロウさん」
「あぁ、恐らくだが……その男が使っているのは俺と同じ『北斗神拳』に間違いない」
「北斗神拳? なんですかそれ」
初耳の文にこれまたケンシロウが胡散臭い説明をする。前回説明したのでその場面は省かせて貰います。決して面倒だったからじゃありませんよ。
「うわぁ、それは流石に胡散臭さ満開ですね」
「あんたの新聞といい勝負じゃない」
「さっきから霊夢さんの毒舌が妙に痛い……それよりも、貴方が言うにはその北斗神拳って暗殺拳なんじゃないんですか? 人を殺す拳法で人を治すのって矛盾してるんじゃないんでしょうかね?」
「北斗神拳とは経絡秘孔を突いて内部から破壊する事を極意としている。だが、逆に言えばその経絡秘孔を柔らかく押す事により、肉体の身体機能を促進させる事が出来るのだ。恐らくこの記事の男はその類に精通している者であろう」
「成程、無敵の暗殺拳も使い方を変えれば医学に早変わりするって事ですね。これまた良いネタ頂きました」
これまた嬉しそうに先ほどの説明をメモ帳に記載していく文。これは当分、文々。新聞のネタは安泰であろう。
「文と言ったか? 済まないがこの記事の男が何処に居るか心当たりはないか?」
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