第3話 戦慄の人里! 北斗現れる所乱あり!
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」
壺の汚れをふき取り、近くに置くとケンシロウは再度仕事にとりかかろうとする。そんなケンシロウは突如その場に立ち止まり、目を強張らせた。
辺りを見回し、何時になく警戒している。彼がこんな仕草をするのは付近に何者かの気配を察知した時だ。それも(個人的に)敵意を持った奴に対してでだ。
(妙な気配を感じる。この俺を見ているようだ。一体何者だ?)
辺りを見回すが人の姿はない。だが、確かに気配はする。明らかに自分を見ている視線を感じるのだ。それは暗殺者であれば当然と言える感覚であった。
が、平和な現代社会では相変わらず無用な感覚ではあるのだが。
「隠れているようだが、そんな気を張っていては隠れている意味はないぞ」
視線の主に向かいケンシロウは指摘するかの様に言葉を投げかける。
が、返答はない。されど視線は未だに突き刺さるように向けられている。ケンシロウは溜息を一つつくと、傍に立てかけてあった竹箒を手に取り、それを主室に視線のする方向へと投げ飛ばした。
無論、ケンシロウが投げたのだからその箒はまるで放たれた矢の如く真っすぐすっ飛んでいった。
「うわっ、危なっ!!」
すると、女性と思わしき声と共に木々の影から何かが落ちてきた。一見するとごく普通の女性の様に見えるのだろうが其処は幻想郷。きっと彼女も何かしらえげつない人物であろう。まぁ、更にえげつない人間が目の前に居るのではあるが。
「何者だ? この俺を突け狙うと死ぬ事になるぞ」
落ちて来て痛そうに尻辺りを摩る女性に向かいケンシロウの殺気の籠った言葉が放たれる。無論、ケンシロウ本人に殺意などはなく、ただそんな気迫を向けてるだけだったりする。
「あ、あはは……わ、私は別に怪しい者じゃありませんよ。本当、本当に!」
「む、刺客ではないのだな。では、一体何者なのだお前は?」
女性に向けていた気迫をケンシロウは解くと、女性は立ち上がり尻もちした際についた枯草などを払い落す。そして、これまた主室に年代物と思われるカメラを片手にビシリとポーズを決める。
「どうも! 清く正しく真実を追い求める幻想郷一(自称)の新聞屋、その名も文々。新聞です」
「新聞屋? この幻想郷にも新聞とやらは存在しているのだな」
本人は気にしてないようだが何気に失礼な発言だったりする。これを読んでる読者の皆さまも変な発言は控えるようにしましょう。下手な発言のせいで人の心を傷つけてしまうかもしれませんからね。
「はい、それで今回は此処幻想郷に突如現れた外来人であるあなたに独占インタビューをしようと思い参上しました」
「む、俺にか?」
自分自身を指さすケンシロウに女性は嬉しそうに首を縦に振る。
「折角だが、俺には新聞の記事になるような話な
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