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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第一話 始動 ―ゲームスタート―
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器を持って立っているカードで、拳銃のようなフォルムで、銃口の下にあるボックス状のものからビームの刃が出ている。分類としては銃剣やガンソード……に、なるのだろうか。それを両手に握っている。

「うげ、いきなりダブりかよ。ツイてねぇ……」

「……あれ。私も、だ……」

「ありゃ」

 紗那の言葉を聞いた疾風が彼女のカードを見せてもらうと、確かに同じカードが2枚あった。こちらも紗那が武器を持っている絵柄で、右手に刀、左手にクリスタルの付いた鞘を持っている。いきなり二人してカードが被り、残念、と二人は苦笑いしたのだが、しかし花梨は目を輝かせながら飛びついた。

「何を言ってるんですか、お二人ともすごく運がいいですよ! 初めてでいきなりストライカーチェンジができるなんて!」

「へ? す、すと……何です?」

「話は後です、ちょうどシミュレーターが空きました! さぁさぁ早く!」

「どわわ! だ、だから引っ張らないでくださいってば!?」

 目を輝かせた花梨にまたしても手を勢いよく引っ張られ、二人は円柱状のブースの前まで連れてこられた。そのままその中に押し込まれたが、疾風は何が何だかわからずに呆然としている。隣のブースの紗那などあまりのあわただしさに目を回してしまっていた。ともあれデータカートリッジをスロットに差し込み、さてどうすんのかな? と思っていると、下の方に花梨の顔が小さく出てきて捲し立てた。

『さぁさぁ行きましょう! ブレイブシミュレーター、スイッチオンです!』

 その掛け声とともにブース……彼女曰くシミュレーターの中で、体がふわりと浮いた。重力を無視した動きに、疾風は驚いて小さく声を上げる。

「おわ、っと……へぇ、こいつは面白い。どういう仕組みになってんだろうな……」

『…………』

「ん? どした、小野寺?」

 花梨の横に出てきたモニターに紗那の顔が映ったのだが、何やら普段よりも俯いているように思われて疾風は首をかしげた。……が、続く彼女の言葉でその理由を察した。

『……あの、浮く、と……その……』

「……あぁ、なるほど」

 急に体が空中に浮かびあがったので、その勢いで制服のスカートが(めく)れかけて焦ったようだ。

『疾風さん、そんなことよりもセッティングを済ませてください。2人プレイのフリートレーニング、雲海上空ステージで。あ、一番下の乱入許可ボタンは押さないでくださいね』

『……そ、そんなこと、って……』

 バッサリ切り捨てられて若干凹んでいる様子の紗那を見て気の毒には思いつつも、男が口を出すのもどうかと思って疾風はあえて触れずに花梨の言った通りバーチャルモニターをタッチしてセッティングを進める。項目は少ないのですぐに終わり、指示を仰ごうとチ
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