第三百二十七話
[8]前話 [2]次話
第三百二十七話 早起き
小田切君は実際に四時半に起きた、その小田切君を見てだ。ライゾウとタロは彼にこうしたことを言った。
「いつも思うけれどな」
「小田切さんって早起きだよな」
「毎日ね」
「それで走ってるんだね」
「早寝早起きでね」
そしてというのだ。
「こうして朝走ってね」
「健康を維持している」
「そうしているんだね」
「さもないとね」
それこそとだ、小田切君は既にジャージに着替えている。上下共にコバルトブルーのジャージである。
「すぐに太ったりするから」
「だからだよな」
ライゾウがその小田切君に応える。
「走ってるんだよな」
「そうだよ、やっぱり人間はね」
「身体は常に動かす」
「そうしないとね」
それこそというのだ。
「健康じゃないよ、というか」
「むしろだね」
「そう、身体は常に適度に動かす」
「それが健康の秘訣だね」
今度はタロが言う。
「そういうことだね」
「うん、タロは毎日お散歩してるね」
「犬だからね」
散歩は当然だとだ、タロもすぐに応える。
「じゃあ九時になったら」
「一旦お散歩に行こうか」
「そうしようね」
「八時から博士の研究だけれどね、今日は」
しかしというのだ。
「九時になったら」
「それも小田切さんのお仕事だしね」
「助手としてね」
「じゃあ頼むね」
「わかってるよ」40
笑顔で応える小田切君だった、そしてだった。
丹念に準備体操をしてから汗をかいた、そのうえで研究所に戻って来るとだ、風呂に入ろうとしたがその前に。
ライゾウが戻って来た彼の前で寝そべりながらだ、こう言った。
「飯くれよ」
「ライゾウは運動しないね」
「おいらそういうの嫌いなんだよ」
「そんなこと言ってると太るよ」
「もう太ってるさ」
一切気にしていない言葉だった、そして。
小田切君に再び御飯の催促をした、小田切君はそれに従ってライゾウにキャットフード、タロにもドッグフードをあげた。そのうえで風呂に入った。
第三百二十七話 完
2016・3・24
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ