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鬼の野球
8部分:第八章
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もよ、この匂い」
「うわ、まさか」
「いや、間違いねえよ」
 異変はそれだけではなかったのであった。何と。
「うんこ漏らしてるぜこいつ」
「くっせえなあ、おい」
「ここまでゴミだったなんてな」
 皆彼を哂いながら携帯で撮っていく。完全に晒し者だった。
「これあそこの掲示板に貼るか」
「ああ、それいいな」
「貼ろうぜ、これ」
 この無様な姿がネットに流布することにもなったのだった。その時真似得流は満面の笑顔でダイアモンドを回っていた。まさに天国と地獄であった。
 翌日。ネットだけでなくスポーツ新聞の一面でも米輔の無様な姿が晒されることとなった。その真似得流のボールを受け失禁し倒れているその姿が。彼は瞬く間に日本一の恥晒しとなったのであった。
「惨めなもんやのう」
 村野はその新聞を読みつつ呟いていた。
「芸人もこうなったら終わりや」
「終わりですか」
「そや、完全に終わりや」
 こう一緒にいるスポーツライターに対し言うのであった。丁度二人は喫茶店でモーニングを食べている。トーストにゆで卵、それにコーヒーという組み合わせである。

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