暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第27話 「騒がしくても」
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「みんなに会うのも久しぶりだなぁ……何かいざ会うとなるとそわそわしてきた!」

 のように隣を歩いている俺の従妹は先ほどから独り言を言いながら百面相をしている。
 現在の状況を簡潔に説明するならば、俺達はグランツ研究所内の廊下を歩いていて歓迎会用にセッティングされているはずの一室に向かって歩いている。
 ディアーチェ達と顔を合わせるのは久しぶりだろうから気持ちを分からなくもないが、別に何年も顔を合わせていなかったわけじゃないんだからそこまで緊張しないでいいと思うんだがな。
 おそらくユウキの記憶にあるディアーチェ達と大差はないと思う。性格といったものはこれといって変わっていないのだから。
 ただ……背丈とかに関しては変わってるんだよな。男子の場合は中学入学前後くらいの年齢から一気に伸びるけど、女子は小学生の内にどんどん伸びるイメージがあるし。
 俺はちょうど中学2年と年齢的に伸びる時期であり、また頻繁に顔を合わせていることもあって視線の高さなどに違和感を感じてはいない。だが最近あまり身長が伸びていないであろうユウキは違和感を覚えるに違いない。何故ならば

「ユウキ、あなたの気持ちが分からなくもないですが私達に大きな変化はありません。そう身構えなくても大丈夫です」
「大丈夫じゃないよ。シュテルと話してみて性格とかは変わってないだろうなって思いはするけど、絶対みんな大きくなってるじゃん。この前まで僕の方が大分高かったはずなのに今のシュテルは僕と同じくらいになってるし!」

 このように数十分前に顔を合わせたシュテルに対しても、未だに文句にも聞こえる違和感をぶつけているのだから。
 ディアーチェはまあシュテルと変わらないからともかく……ふたりよりも背が高いレヴィに会ったらユウキがどうなることやら。何度言っても引っ付いてくるから分かってしまうことだけど、レヴィは大分発育も進んでるみたいだしな。今でもユウキよりあるんじゃ……

「年上のアミタやキリエは元から僕より大きいからあれだけど……前々から思ってたけどみんなはすぐ大きくなり過ぎだよ。遺伝子的な問題なのかもしれないけどさ…………ショウ、何かずっと僕の方見てるみたいだけどどうかしたの?」
「いや別に……」
「誤魔化さなくていいからはっきり言いなよ。ショウがそういう風に言うときは大抵何かしら思ってるはずなんだから」

 ここ最近似たようなセリフを言われることが多い気がするが、だからといって思っていたことをはっきりと言うのは良くないだろう。
 ここで言わなくてもきっとレヴィに会ってしまえば思ってしまう可能性がある。それに割とユウキは背丈とか身体的女性らしさを気にしている節があるから言わない方が良いに違いない。
 というか、そもそも男の俺の口から言っ
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