暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第27話 「騒がしくても」
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まで大きくなってるってどういうこと。下手したら僕よりも大きいんだけど」
「ブツブツ言ってるし、絶対どうかしてるよ。ユキりん、ねぇどうしたのさ?」

 レヴィは純粋に心配しているようだが、それがまたかえってユウキは辛いことだろう。
 嫌味で言っているのであればレヴィに対して怒ることもできるだろうが……レヴィは悪戯をする時以外は基本的に悪気は全くないからな。キャラ的にも憎めない奴だし、ある意味ユウキとは相性が悪いかもしれない。

「ショウ、ボクなんかしちゃった? ユキりんどうしちゃったの?」
「いや……俺の口からはちょっと」
「じゃあシュテるん」
「すみませんレヴィ……時として沈黙を貫かなければならないときもあるのです」
「王さま!」
「我も答えとうないわ!」

 頼りのディアーチェにも断られてしまったレヴィは自分で考え始める。だが頭を抱えながらウンウン唸っているあたり、ほぼ間違いなく答えに辿り着くことはないだろう。今回の答えに辿り着くには男女の性別の違いなどの思春期になれば自然と意識してしまうものを理解していないといけないのだから。

「みんな、もうそのへんでやめてあげたらん? 答えるにしても答えないにしてもユウキちゃんを傷つけてるわよ」
「ユウキさん、大丈夫です。ユウキさんはまだ中学2年生じゃないですか。まだまだこれからです!」
「キリエ、アミタ……そうかな? 僕、まだこれからかな」
「はい、きっとこれから大きくなりますよ!」

 アミタは今日も変わらず……ユウキに再会できたことでいつも以上に熱い気がする。それに対して、アミタの妹であるキリエはアミタの方を見ながら澄ましそうでいなさそうな微妙な顔を浮かべている。

「ですよねキリエ!」
「いやー私はお姉ちゃんみたいに『きっと』とか言える素直な子じゃないし、ユウキちゃんくらいの頃にはそれなりにねぇ……確かお姉ちゃんは私よりも」
「あわわ! キ、キリエ、あなたは何を言おうとしてるんですか。ここにはショウさんだって居るんですよ。というか、姉とはいえ人のプライベートな情報を言うのはいただけません!」
「お姉ちゃん、そういうことを私に言う前にやることがあると思うわよん」
「アハハ……そうだよね、僕とふたりを比べるのは良くないよね。遺伝子的に違うわけだし……」
「ユウキさん、落ち込まないでください!」

 ……うん、この場を端的に言うならカオスだ。
 昔もこんな感じだった気がするが、年を重ねて背丈や体型やらが変わってしまっただけに話す内容は和気藹々と聞けるものではない。
 というか、その手の話をするのは構わないが俺がいないところでやってくれないだろうか。正直男の身としては会話に入るわけにもいかないし、気心が知れて
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