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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第27話 「騒がしくても」
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ちは分からなくもない。……分からなくもないのだが、だがそれでもこれだけは言える。俺に飛び掛かるように抱き着くのは違うだろう、と。

「遅い、遅い、遅いよー!」
「それは悪かった。悪かったと思ってるからとりあえず離れてくれ」
「え、何で?」

 え、何で?
 そう言い返したい気分になってしまったが、相手がレヴィなだけに言ったところで意味がない。分かっていることではあるが、レヴィは一向に異性というものを意識してくれない。
 俺が昔から付き合いがある身近な存在なので異性の中でも抵抗がないのは分かるのだが、それでももう少しだけでもいいから異性に対する配慮をしてくれないだろうか。今はまだ顔に出さずに済むが、発育がこれ以上進むとさすがに俺も不味いのだから。

「何で? ではないわ! レヴィ、さっさと離れぬか!」
「えぇー別にいいじゃん、ショウなんだし」
「良くないよ! 親しき中にも礼儀ありというか、レヴィも女の子でしょ。気安く男の子に抱き着いたりしたらダメだよ!」
「やれやれ、まだ歓迎会は始まってもいないのに騒がしいことです」

 シュテルさん、そう思うなら俺の従妹と王さまを鎮めるか俺に引っ付いている犬っぽい女の子をどうにかしてくれませんかね。それがダメにしても……せめてやれやれとか言いつつ、はたから見て面白がるのはやめてほしいです。主に俺の精神的に……。

「あ、ユキりんだ!」
「え、あっ、ちょっ!?」

 レヴィの高速飛びつき型ハグは見事にユウキに直撃。突然のことに加え、人前で抱き着かれるのが恥ずかしいのかユウキの顔は真っ赤である。
 ただ先ほどと打って変わってユウキは怒鳴る素振りは見せていない。彼女自身もレヴィとの再会は嬉しいものであり、また抱き着かれている対象が異性である俺ではなく同性である自分なのが理由だろう。

「久しぶりだねユキりん」
「う、うん久しぶり」
「えへへ……あれ、何かユキりん小さくなってない?」

 レヴィにとっては純粋な疑問から生じた言葉なのだろうが、それでもユウキにとってはクリティカルするものだったらしく、彼女の表情から喜びの感情が消えていく。プラスの感情が溢れる雰囲気になりかけていたというのにどうしてこうなるのだろうか。

「僕が小さくなったんじゃなくてレヴィが大きくなったんだよ!」

 劇場に駆られたユウキは強引にレヴィを引き剥がそうとした。が、手を置いた位置が実に不味かった。ユウキがどこに手を置いてしまったかというと……レヴィの胸である。つまり必然的にユウキの両手には発育途上ではあるが確かな膨らみの感触が伝わるわけで……。

「うん? ユキりん、どうかしたの?」
「何でも……何でもないよ。…………身長はまだいいとして……胸
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