第50話
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ここは………」
「へっ……?」
シェラザードの呟きに反応したエステルや仲間達は周囲を見渡した。
「!?こ、ここ……どこ!?」
「なんで!?ミント達、さっきまで森の中にいたのに……!」
「ケッ……いつのまにか景色が変わっていやがるな。」
森の中にいたはずなのに、平野になっている周囲を見てエステルやミントは戸惑い、アガットは舌打ちをした。
「シェラ姉……ど、どうしよう?」
「落ち着きなさい、エステル。これが敵の仕業なら………必ず抜ける方法はあるはず。まずはそれを探ってみるわよ。」
「う、うん………」
そしてエステル達は時折聞こえて来る鈴の音が少しづつ大きくなっている事に気付き、鈴の音が聞こえる場所を進んだ後、ひときわ大きい鈴の音が鳴り、エステル達は濃い霧に包まれた。
「またっ……」
「はっ……」
「……抜けたみたいね………」
霧が晴れると元の森の風景に戻っていた。
「も、戻った……」
「ここは……セルべの大樹の近くみたい。どうやら『結界』に取り込まれていたみたいね。」
「け、結界って……」
シェラザードの説明を聞いたエステルは信じられない表情をしていた。
「多分、この先にカラクリがあるはずだぜ。準備を整えた方が良いだろう。」
「………ツーヤちゃんの為にも頑張らないと!」
そしてエステル達は先を進んだ。先に進むと大樹があり、そこに『ゴスペル』が埋め込まれていた。
〜ミストヴァルト・セルべの大樹〜
「あっ!?」
「やはり『ゴスペル』……」
ゴスペルを見つけたエステルは驚き、シェラザードは真剣な表情で『ゴスペル』を見ていた。
「水面から沸き起こる霧……。ひょっとして、ここから霧が生まれているのかも……」
「だ、だったら早く『ゴスペル』を外さなきゃ!」
クロ―ゼの推測を聞いてエステルは慌てた様子で樹に近寄ろうとしたが
「エステル、待ちなさい!」
「え……」
シェラザードに制されて、エステルは止まったその時
チリーン………
なんと鈴の音が鳴り響き、そしてエステル達の目の前に霧がかかった後、今まで現れた霧の魔獣の倍はあるであろう大きさの魔獣達が現れた!
「わわっ……!?な、なにコイツら!?」
「農園で戦った連中とは格が違うみたいね……」
「………上等!!」
そしてエステル達は突如現れた魔獣達との戦闘を開始した!魔獣達は手強かったが、アガット以外のエステルを含めた仲間達が魔術で総攻撃をして一体を倒し、魔術が効かなかった敵もいたが、その敵はアガットによって一刀両断させ、消滅した!
「はあはあ……
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