第48話
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てシェラザードを見た。
「くすくす……」
「ふふっ……」
その様子を見たティータやクロ―ゼは声を出して笑った。
「あ……ご、ごめん。心配、かけちゃったかな?」
2人の笑い声に気付いたエステルは2人を見て尋ねた。
「うん、ビックリしたけど……。お姉ちゃんとシェラさんってホントに仲がいーんだね。えへへ……ちょっと妬けちゃうかも。」
「ふふ、とっても良い場面を見せていただいた気分です。」
「も、もう……。でもシェラ姉、どうしよう。ギルドに戻って報告したいけどティオたちも放っておけないし……」
「そうね……。あたしかあんたのどっちかが残るしかなさそうだけど……」
エステルの言葉に頷いたシェラザードが悩んだその時
「その必要はないで。」
なんと王都で別れたはずのケビンが部屋に入って来た。
「あ……」
「え……」
「ふえっ……」
「あら……」
ケビンの登場にエステル達は驚いた。
「や〜、どもども。七耀教会のケビンですわ。この前、王都で別れたばかりやのにこんな早く再開できるなんてなぁ。やっぱ女神のお導きを感じるわ。」
「な、な、な……。なんでいきなりケビンさんが現れるのよ!?」
呑気に話すケビンを見て、エステルは信じられない表情で尋ねた。
「あー、話は単純でな。昨夜、デバイン教区長から昏睡事件についての報告が王都の大聖堂に届けられたんや。そこで『星杯騎士』としていっちょ確かめたろと思ってな。霧だらけの街道を通って今朝ロレントに到着したわけや。んで、ギルドを訪ねたらエステルちゃんたちがこっちに仕事で行っとるって聞いて―――」
「あー、はいはい。だいたい事情は分かったわ。ていうか全然、女神様のお導きなんかじゃないじゃない。」
ケビンの説明を聞いたエステルは頷いた後、呆れた表情でケビンを見た。
「なはは、バレたか。」
エステルに指摘されたケビンは苦笑した。
「しかしケビンさん。さっき『その必要はない』って言ってたけど、どういう意味なの?」
「ああ、姐さんとエステルちゃんのどっちかがここに残るって話や。ここは俺に任せて2人ともギルドに戻るとええやろ。」
「ええっ!?」
「あの、宜しいんですか?」
ケビンの提案にエステルは驚き、クロ―ゼは遠慮気味に尋ねた。
「これも神父のお仕事ですわ。医術の心得も多少はあるし、どうか任せたってください。」
「あのあの……ありがとーございます!」
「ふふ、ありがたくお言葉に甘えさせてもらうわ。みんな、ロレントに戻るわよ。」
「う、うん!ケビンさん……ティオたちのこと、よろしくね!」
「おう!大船に乗ったつもりで任せとき。」
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