第48話
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い、クロ―ゼ!魔術、ついに使えたじゃない!それもあたしが使えない冷却系の魔術を!」
「す、凄いです〜。」
「適正属性が冷却属性とわかっていたとはいえ、こんな短期間で使えるようになるなんて、ひょっとしたらあたしやエステルより才能があるんじゃないかしら?」
クロ―ゼが魔術を使った事にエステルは興奮し、ティータは驚き、シェラザードは驚きの表情でクロ―ゼを見ていた。
「そんな………お2人が魔術の使い方を教えてくれたお陰ですよ。それより、家の中にいる方々の無事を確認しないと………!」
「あ!うん!」
「急いで探すわよ!」
そしてエステル達は家の中に入った。
「あ……。フランツおじさん!?チェル、ウィル!?ティオ!ハンナおばさん!」
家の中に入り、リビングに行くとエステルの友人――ティオを含めた家族達が意識を失った状態で倒れていた。
「……うそ……」
倒れているティオの状態を調べた後、エステルは膝をついた。
「ダメ……眠らされてしまっています。」
「うん……この子たちも……」
クロ―ゼやティータはティオの家族達の状態を見て、無念そうな表情をした。
「……っ…………。また……間に合わなかった……」
「エステルさん……」
「お、お姉ちゃん……」
悔しそうな表情で涙を流しているエステルをクロ―ゼとティータは心配そうな表情で見つめていた。
「ダメね……まんまと逃げられたわ。あたしたちの動きを完全に読んでいたみたい。」
そこに1人、外に出て調べていたシェラザードが溜息を吐いて、リビングに入って来た。
「『黒衣の女性』ですね。」
「……ええ、間違いないわ。エステル……とりあえずベッドに運ぶわよ。部屋に案内して。」
「あ……うん……」
そしてエステル達は協力して、ティオ達をベッドに運んだ。
「何とかベッドに運んだわね。ふう……これからどうしたもんだか。」
「………………………………」
ティオ達をベッドに運び終え、シェラザードは考え込み、エステルは悲痛そうな表情で眠っているティオを見続けていた。
「エステル……。ショックなのは分かるけど気持ちを切り替えなさい。でないと、この人たちを助けることなんてできないわよ。」
「……でも……あたしが未熟だったから……。父さんの足元にも及ばないから……。ティオたちをこんな目に遭わせちゃったのかもしれない……」
「………………………………」
「今まで散々……強気なことを言ってたけど……これじゃあ……ただの強がりだよ……!こんなことじゃ……答えを見つけるなんて……あたし……あたし……」
「………………………………。……エステル。」
涙を流しながら語る
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