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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第231話 最強姉妹
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、主に絶剣と剣聖の方を見ていたのはリュウキだ。自分の目で
視て
(
・・
)
、あの2人の強さを感じ取った様だった。
――……只者ではない。
一目で強さが判る。伝わるのは、本当に随分と久しぶりの事だった。
「ああ……。アイツ、オレがやったのは絶剣の方だけど……、一言でいえば《異常》だったよ。―――段違いだった」
視線を4人に向けたまま、一瞬も逸らさない様にしながらキリトは、リュウキの言葉に、そうつぶやいていた。直に接した、戦ったキリトだからこその感想だったのだろう。それを訊いたリュウキは、自然と笑みを浮かべていた。
「……お兄さん、笑ってます」
そう言ったのはキリトの肩にいたユイ。リュウキが笑みを見せている事に気づいた。その笑みは、その
種類
(
・・
)
の笑みは何度か見た事があった。
「――そう、か?」
「ああ。……その笑み、随分と久しぶりに見たよ」
そのリュウキの表情は、レイナと一緒にいる時の愛しむ様な表情でなく、キリトや他の仲間達と一緒に、笑っている時の様な表情でもなく――。
本当に、ワクワクしている。心躍る、と言う表情が全面に出ている満面の笑みだった。目を、輝かせている、と言っていい。それは、年相応の本当に楽しそうな笑顔だった。
――やがて、リュウキの笑みが止むこともなく、進行していたカウントが0になり、デュエルが始まった。
【DUEL】
その文字が一瞬の閃光を発すると同時に、アスナとレイナは同時に全力で地を蹴った。
タッグ戦の場合は、協力し 連携が命とも言えるのだが、基本的にはマンツーマンだ。其々が、ターゲットを決めて、出だしを図る。つまり 挨拶がわりの一発目、と言う訳だ。
アスナとレイナ側から見て、左側にユウキが、右側にランがいる状況。閃光の様な速度で突進し、アスナがユウキを、レイナがランを手に持ったレイピアで穿とう、と気合を見せていたのだが――。
「「ッ!!」」
突如、視界から 2人がまるで消えた様な錯覚に見舞われた。
それは、ランの視界から、レイナが消えたのだ。軌道上では、マンツーマン。レイナがランに向かって突進、攻めていたのだが、突如 左方向へと進むベクトルを代えたのだ。アスナも直線からやや左側に逸れ、丁度 ユウキを左右から挟み込む様に突進した。
相手は、百戦錬磨と言っていい程の戦績を誇っている。生半可なフェイントの類は見破られるだろう、と睨んでいての選択だった。――だから、小細工なしの全力の速攻で攻める。
アスナとレイナの2人は、一心同体、と回りは称する程 息があっている。事、戦いに置いては尚更だった。長く共に《
血盟騎士団
(
KoB
)
》を支え続けてきたからこそ、たどり着ける極地だといえるだろう。
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