第十二話 竜王の刃、暴風の再来
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剣で受け、防いだ。
ギィン!と言う音と共に痛みが走るが、何とか持ちこたえて横っ面に閃打を叩き込む。
「■■■■■!!」
よろけながらも立つガイトに、更にソードスキルを叩き込む。
双錬刃ソードスキル?ガルガルトバスター?。
今度は薙刀と長剣の連続技で、ガイトを退ける。
「ふぅ……」
退けた俺は、薙刀を地面に突き刺すと、フィアナに肩を支えられたクレイを見る。
「よ、クレイ。待たせたな」
たわいもない、何時もの挨拶をすると、クレイは目に涙を浮かべて微笑む。
「もぅ……君は何時も何時も、遅いんだから……」
クレイの体を見て、俺は思う。
傷付いた武装の隙間から、クレイの白い肌や、身に付けている物が少しだけ露出していた。そきて、いつもは綺麗な髪も、今や煤だらけだった。
「全く、無茶しやがって……」
近付くと、クレイが目を瞑る。
俺はその頭を撫でると、クレイは驚くように目を開けた。
「……怒って、無いの?」
「じゃー逆に怒られてぇの?」
すると、クレイは首を横に振った。
「じゃー良いだろ?お前は怒られるようなこたぁしてねぇ。お前が何でアイツを倒そうとしたのかもその理由も聞かねぇ。でもーーーー」
その蒼い外套を風になびかせながら、俺は言う。
「俺はアイツを許さねえ。ましてや、俺の大切な奴に手ぇ出したんだ。その罪は消滅させても消えはしねぇ」
クレイはクスッと笑うと、挑発するように言う。
「じゃあどうするの、来人君?」
あの時と同じように、俺の本名を出してくるクレイ。
その言葉で、俺は口をニヤリとして、言う。
「お前の敵を討つに決まっているだろう?ーーーーだがまぁ、お前の分までやってしまっても構わんのだろう?」
「うん、行っちゃえ!?暴風戦王?!!」
「イエス、マイーーーー」
薙刀と長剣を構えて、その言葉を口にする。
「マスター!」
地面すれすれで体を倒し、ガイトに接近する。
「ライトォオオオオオオ!!」
ガイトが吠える。
「「お前にだけはその名前を口にされたくねぇよ!!」」
声が被り、俺の攻撃がヒットする前にガイトの背中で爆発が起こる。
銀髪の男が持っていた銃が、ガイトに当たっていたのを感じた俺は、そのまま風を纏って疾走する。
「キサマラァアアアアア!!!」
刀を捨て去り、両手用の斧を取り出す。
「悪手だっての!!」
斧を避けながらその速度を上げていく。
俺の元々のスタイルはヒット&ヒット&アウェイ。当てて、当てながら逃げる。俺の?暴風戦王?はそこから取られている。だからこそ、その風を見せよう。
「付いてこれるなら付いてきな!嵐……いや、暴風に付いてこられるならなぁ!!」
「ライトォオオオオオオ!!」
斧を叩きつけ、俺に攻撃するもそこに俺は居ない。幾ら攻撃しようとも俺を捕まえられな
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