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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第148話
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「はい、お母様。」

心配そうな表情を見つめるペテレーネの言葉にプリネは静かな表情で頷いた。



「しかし夏至祭に引き続き世話になってしまったな。あやうく宰相殿と同じ場所で女神の元に召される所だったよ。」

リィン達と対峙したオリヴァルト皇子は静かな笑みを浮かべてリィン達を見回し

「いえ、そんな……!」

「……ご無事で何よりでした。」

「通商会議の方も本当にお疲れ様です。」

エリオットとリィンは謙遜した様子でオリヴァルト皇子の感謝を受け取り、エマはオリヴァルト皇子をねぎらった。



「いや、そちらの方は正直良い所がほとんど無くてねぇ。良い所は全部”六銃士”の諸君とメンフィルに持っていかれて、宰相殿の独断のせいで私は各国の代表とマスコミの前で頭を下げる羽目になったからねぇ。」

「ホントにそう思っているの〜?レクターは最初から打ち合わせてやったんじゃないかって言ってたけど。」

「お、おい、ミリアム。」

疲れた表情で答えたオリヴァルト皇子の話を聞いてジト目で見つめるミリアムの言葉を聞いたリィンは冷や汗をかいた。



「ハハ……―――それにしてもクロスベル市長があのような発言をするとは思ってもみなかったよ。」

その様子を苦笑しながら見守っていたオリヴァルト皇子は表情を引き締めて話を続けた。

「……クロスベル自治州の『国家としての独立』提唱ですか。」

「正直、現実味がないけど。」

ラウラの言葉を聞いたフィーは静かな表情で呟いた。



「ああ……両帝国と共和国がこのまま独立を認めない限りね。だが現在、クロスベルでは独立の意志を確認する意味での住民投票が予定されている。その意味では少々、揉める可能性はあるだろう。」

「まー、”通商会議”のスキャンダルと戦争勃発を盾にしたメンフィルによって大幅に減らされたとはいえ、クロスベルから徴収できる税収がフイになるのは避けたいところだし、エレボニアとカルバードからしたら”通商会議”で世界中を相手に大恥をかかせた上独立まで提唱するなんて、自治州の分際で何様のつもりだーって感じだろうしねー。」

オリヴァルト皇子の話を聞いて呟いたミリアムの意見を聞いたリィン達は冷や汗をかいてミリアムを見つめた。



「おい、ミリアム……」

「つーか、ぶっちゃけスギだろ。」

「ぶーぶー、別にいいでしょー、このくらい。あの件で情報局に勤めている人達の給料が大幅にカットされて、ボクのおこずかいも減ったんだよー?」

リィンとクロウの指摘にミリアムは頬を膨らませて答え

「それに関しては独断で”赤い星座”を雇った情報局の自業自得だと思うが……」

「……だね。”リベールの異変”に関わった事を
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