第46話
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と目が覚めちゃって。シェラ姉だったわけね。」
「そうだけど……。ふふ、気配を感じて起きるなんて正遊撃士らしくなったじゃない?」
「えへへ……ちょっと緊張してるのかも。なんか色々あってアタマが混乱しちゃってるし。」
「そっか……」
そしてエステルはシェラザードの向かいの椅子に座った。
「ねえ、何か視えそう?」
「そうね……」
エステルに尋ねられたシェラザードはタロットカードの一枚をめくった。
「逆位置の『皇帝』。慈悲、共感、信用、障害、未熟さ。―――そして敵に対する困惑と悲嘆。」
「な、なんか、思わせぶりなカードね。敵に対する困惑や悲嘆ってのはちょっと納得できないけど……」
「ふふ……。今のはエステルを占ったわけじゃないわ。」
「え。」
自嘲気味に笑って答えたシェラザードの言葉にエステルは驚いた。
「ふふ、あんたの方にも思い当たるフシがあるみたいね。例の記者さんとレンが去り際に渡した写真の一件?」
「あ……。………………………………」
シェラザードに指摘されたエステルは不安そうな表情で考え込んだ。
「急かしてるわけじゃないわ。ただ、気持ちの整理がついたら話してみるのもいいかもね。」
「あら…………もちろん、私にも相談してね?エステル。」
「お母さん。」
シェラザードに言われ、エステルが考えていたその時、レナもやって来て、エステルの隣の椅子に座った。
「レナさん、すみません。起こしてしまったようで………」
「フフ、別にいいわよ。それで?エステルは何に悩んでいるのかしら?」
レナは優しい微笑みでエステルを見て、尋ねた。
「………………………………。お母さん、シェラ姉……相談、乗ってくれる?」
「私は貴女の母なんだから、相談に乗るのは当たり前よ。」
「あんたはあたしの妹分。そして姉貴分ってのいうのはこういう時のために使うものよ。」
「お母さん…………シェラ姉……。……これ、見てくれる?」
2人の答えを聞いたエステルは2人にレンにもらった写真やドロシーからもらったヨシュアが写っている写真を渡した。
「写真……?………………………………………………………………。……なるほど、ね。こりゃ、あんたがヘコんじゃうわけだわ。」
「……………ヨシュア……………こんなに冷たい瞳をして………………………」
写真を見たシェラザードは驚くような表情をした後、納得し、レナは以前と違い、冷たい瞳をしているヨシュアを見て、心配そうな表情になった。
「……うん………」
「さしずめ隠密活動のための隠れ蓑といったところかしら……。なるほど、遊撃士の身では使えない方法かもしれないわね。ふむ……狙
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