第45話
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に頷いたエステルの言葉を続けるようにジンは真剣な表情で答えた。
「チッ……やはりか。」
「原因不明の霧と昏睡が今回の『あり得ない現象』。そして鈴の音が『メッセージ』なんですね。」
「これでようやく敵の姿が見えてきたわね。私はこれから、各地の支部と王国軍に連絡するけど……みんなはどうする?」
アイナはエステル達にこれからの方針を尋ねた。
「そうね……。このままだと、またいつ他の市民が狙われるとも限らないわ。夜通しでパトロールすべきね。」
「うん、あたしも賛成。交替でやれば少しは休めるはずだし。」
シェラザードの提案にエステルは頷いたが
「ああ、その必要はないぞ。」
「えっ……?」
ジンの言葉にエステルは驚いた後、ジン達を見た。
「夜間のパトロールは俺たち野郎どもに任せとけ。お前らはまとめて家でゆっくり休んどけや。」
「で、でも……」
「いいのかな……?」
アガットの提案にエステルやミントは戸惑った。
「そうね、エステルやミントも今日は疲れたでしょう。姫様とティータちゃんを家まで案内してあげなさい。」
「あ……。うん、わかった。」
「えへへ〜。クロ―ゼさんやティータちゃんと一緒にお泊まりできるんだ〜。」
シェラザードにも言われたエステルは頷き、ミントは嬉しがった。
「あのな、シェラザード。何を他人事みたいに言ってる。パトロールは野郎どもに任せとけって言っただろうが。」
「え……」
アガットの言葉にシェラザードは驚いてアガットやジンを見た。
「お前とエステルには調査で頑張ってもらったからな。代わりと言っちゃあ何だが、今夜はゆっくり休んでくれや。」
「ちょ、ちょっと待って……。ランクBの遊撃士にそんな気遣いは無用だわ!」
ジンの話を聞いたシェラザードは反論したが
「シェラ君、ここは従っておきたまえ。平気な顔をしているが疲れは完全に隠せていないよ。」
「……っ………。……そうね。」
オリビエの指摘にシェラザードは言葉を詰まらせた。
「シェラ姉……」
「ジンさん、アガット。夜間のパトロール、よろしくお願いするわ。」
エステルが心配そうな表情で自分を見ている中、気を取り直したシェラザードはジンとアガットに見回りを頼んだ。
「ああ、任せとけ。」
「その代わり、明日の朝からキッチリ働いてもらうぜ。」
そしてエステル達はギルドを出た。
「フッ、今夜はもう遅いからすぐに休んだ方が良さそうだね。それではエステル君。家まで案内してもらおうか!」
「って……どうしてアンタが来るわけ?」
エステルはちゃっかり自分達について来たオリビエを睨んで尋ねた。
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