第45話
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てエステル達はクラウスの依頼を受け、昏睡状態になった市民達の家族に事情等を聞いた後、報告の為にギルドに戻った。
〜遊撃士協会・ロレント支部・夜〜
「クラウス市長の依頼で昏睡事件の調査を始めたそうね。どう、聞き込みの様子は?」
「あ、うん。昏睡した人の家族から一通り話は聞いてきたけど……。」
「わかったわ。それではみんなを呼んでいったん情報を整理しましょう。」
そしてエステル達はアイナや仲間達に聞きこんだ時の情報を報告した。
「……なるほど。色々調べてきてくれたわね。特に、昏睡した人たちの関係者の証言は興味深いわ。とりあえず、全ての証言において完全に一致している箇所がありそうね。」
「あ、それって……目撃者が有無?」
アイナの言葉にエステルは確認した。
「ええ、まさにその通りね。4人の件に共通すること……それは、昏睡した瞬間を目撃した人がいないという事よ。」
「ヘッ、なるほどな。まるで狙ったかのタイミングで眠ったわけか。」
「その意味では、この霧も一役買っているみたいですね。これだけ視界が狭いと目撃者も限られるでしょうし。」
シェラザードやアガットの言葉を補足するようにクロ―ゼは目撃者がなかった理由を推測した。
「霧の中から人知れずあらわれて犠牲者の魂を食らう悪魔……そんな妖しくも美しいイメージが浮かんでくるねぇ。」
「ふえぇぇ〜っ……」
「怖いよ〜………。」
「うう、ゾッとしないわね。」
オリビエの話にティータやミントは怖がり、エステルは冷や汗をかいた。
「そうなってくると……その悪魔を特定するのに有効な証言がありそうね。」
「ええ……『鈴の音』と『黒衣の女』ね。どちらも昏睡事件に関わりがあると見ていいわ。
アイナの話にシェラザードは頷いて今までに手にいれた情報の中にあった一部を話した。
「鈴はともかく、黒衣の女の人を見たのって確かエリッサだけだよね。偶然って可能性はないのかな?」
「そうだよね………1人しか見ていないものね………」
エステルは首を傾げ、ミントも頷いた。
「いえ……それはないわ。その女性が現れた場所で何があったかを考えるとね。」
「あ……。ルックが昏睡した時計台……!」
「確かパット君も同じ人を見たって言っていたね……!」
シェラザードの話にエステルやミントはある事を思い出した。
「そう。黒衣の女性が出てきたのは時計台から……。そこでパット君がルック君を見つけたのよね。」
「た、確かに……偶然であるわけないか。それじゃあやっぱりその黒衣の女の人が……」
「ああ、間違いあるまい。どうやらまた新たな『執行者』が現れたようだ。」
シェラザードの話
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