第45話
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「あの、どういう事ですか?」
市長の言葉にシェラザードは首を傾げ、アイナは尋ねた。
「……先ほど、うちのリタ君がいきなり倒れてしまったんじゃ。しかも、同じようにいきなり倒れた市民が他にもおるらしい。」
「!!!」
「え!?」
「なんですって!?」
そしてエステル達は突如昏睡状態になった市民達をロレントの七曜教会の教区長――デバイン教区長に相談をして見てもらい、話を聞いた。
〜七曜教会・ロレント礼拝堂〜
「一通りの家を回ってみましたがやはり全員、症状は同じですな……。呼吸も安定していますし、瞳孔にも異常はみられませんでした。ほとんど睡眠中と同じ状態ですのですぐに容態が悪化することはないでしょう。」
「そ、そうですか……。不幸中の幸いと言うものじゃ。」
デバインの話を聞いたクラウスは安堵の溜息を吐いた。
「ですが、このまま眠り続けたら体力の低下は避けられません。早急に対策を考えなくてはなりませんね……」
「うむ……」
「………………………………」
デバインの言葉にクラウスは重々しく頷き、エステルは顔を青褪めさせていた。
「ママ………大丈夫?どこか痛いの?」
エステルの様子に気付いたミントは心配そうな表情で尋ねた。
「あ、うん……。まさかエリッサのお母さんやルックまでが倒れるなんて……。……ちょっと驚いちゃって……」
「エステル……。気分が悪いんだったらギルドに戻ってもいいのよ?それとも家に戻って休んでる?」
「ううん……ヘコんでられないもん。それで教区長さん。昏睡の原因は分かりそう?」
シェラザードの気遣いを断り、気を取り直したエステルはデバインに尋ねた。
「残念ながら、今のところは……。ただ、教会秘伝の気付けが効かなかったことを考えると、毒や病気の類ではなさそうです。あえて言うなら何かに魂を囚われたような……そんな印象を受けましたね。」
「何かに魂を囚われた……」
「………………………………」
デバインの説明を聞いたエステルは繰り返して呟き、シェラザードは浮かない表情をしていた。
「ねえねえ。昏睡した人の家を一通り訪ねた方がいいよね?どのような状況で彼らが昏睡状態に陥ったか……。家族から聞いてみたら何か掴めるかもしれないし。」
「あ……そうね。」
ミントの提案にエステルは頷いた。
「エステル君、ミント君、シェラザード君。今回の件は、ロレント市から正式にギルドに調査をお願いする。どうか原因を突き止めてみなの不安を取り除いてほしい。」
「うん……任せて。」
「微力を尽くさせてもらうわ。」
「新しい故郷の為に………ミント、頑張る!」
そし
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