第45話
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いな発明品、博士が造ったりしてないかな!?」
「ふえっ……!?うーん、えっと……。前に『除湿器』っていうのをおじいちゃんが発明したことがあったけど……」
エステルに突然話を振られたティータは驚いたが、昔を思い出して答えた。
「『除湿器』―――名前の通り湿気を取り除く装置ってわけね。それって使えそう?」
「うーん、たぶんムリだと思うよ。屋外の大気を処理するには何百台も必要になっちゃうし……。それだけ用意できたとしても一時しのぎにしかならないかも。」
「はあ……そう都合よくは行かないか。」
ティータの答えを聞いたエステルは溜息を吐いた。
「せめて『結社』が絡んでいる証拠でもあればいいんだが。連中の仕業にしては中途半端な感じもするしな。」
ジンは悩んだ表情で腕を組んで答えた。
「中途半端っていうと?」
「これまでの事件だと『ゴスペル』が使われた時には『ありえない現象』が起こっていた。だが、今回の霧はそこまで大それたものとは思えなくてなぁ。」
「それは確かに……」
「霧は発生してもおかしくないもんね。」
ジンの話を聞いたエステルやミントは頷いた。
「フッ、それともう一つ。彼らは毎回、何らかの形で『メッセージ』を発していた。しかし、今回はまだそれが見受けられないようだね。」
「メッセージ?」
オリビエの話を聞いたエステルは首を傾げた。
「亡霊騒ぎ、サングラスの男……。こちらに『怪しい』と思わせる挑発的なサインがあったということさ。」
「な、なるほど……」
「そういえば、そうだね…………」
「ふむ……確かに中途半端な気がするわね。」
「………………………………」
エステル達が話しあっている中、シェラザードは浮かない表情で黙っていた。
「???どうしたの、シェラザード?
シェラザードの様子に気付いたアイナは尋ねた。
「……そのメッセージだけど。もしかしたら既に受け取っているかもしれないわ。」
「え……?」
「ど、どういうこと?」
シェラザードの言葉にエステル達が驚いたその時
「た、大変じゃあ〜っ!」
ロレントの市長――クラウスが慌てた様子でギルドに駆け込んだ。
「し、市長さん!?」
「大丈夫?凄く息を切らしているよ?」
「ぜいぜい、はあはあ……。お、おお、エステル君……ミント君………ずいぶん久しぶりじゃのう……」
市長は息を切らせながら驚いているエステルや自分を心配しているミントを見た。
「市長さん、まずは落ち着いてちょうだい。何があったの?」
「あ、あったもなにも……。ふむ、君たちの方は大丈夫だったようじゃな。」
「???」
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