外伝〜真の守るべきもの〜前篇
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やら街の方が騒がしいですわね。」
その様子を羨ましそうに見ていリタは何かに気付き、フィニリィが続けた。そしてプリネ達が騒ぎがした方向を見ると、そこにはクロスベルの治安を守るクロスベル警察、警備隊の警官や刑事、警備隊員達が大人数で港湾区に現れた。
「……あの人達、みんな武装しているね、プリネちゃん。」
「こんな街の中で一体何をするつもりなんでしょうか………?」
リタやツーヤは港湾区に現れた人物達を見て、首を傾げていた。
「………まさか私がクロスベルに入国している事がわかったのかしら?今回は”不戦条約”の事も考えて名前を偽って、入国しているし……」
「……いえ。それなら皇女である貴女を歓迎するためにも、この街の市長であるイリーナという貴女の従者の祖父もいるはずですわ。まさか………!」
プリネの推測を否定したフィニリィはある事が思い浮かび、信じられない表情で武装した集団を見た。
「……何故、捜査一課の我々がこんな事をしなければ、ならないのでしょうね、ダドリーさん。他にもやる事はたくさん、あるというのに……」
武装した集団の中にいるクロスベル警察の中で最も優秀な部署――捜査一課の一員の女性、エマは自分の上司に不満を呟いていた。
「……局長の命令だ。何が『今、街を騒がしている怪物を退治する事によって、クロスベル警察と警備隊の威光を市民達に思い知らせるいい機会だ。』だ!下らない事で、私達捜査一課をこんな事に使って……!」
エマが話しかけた人物――スーツ姿で眼鏡をかけた青年――優秀な捜査一課の中でも実力が秀でている捜査官、ダドリーは怒りを露わにしていた。
「やれやれ……怪物退治か。そんなの遊撃士達にやらせればいいと思わないか?ミレイユ。」
一方クロスベル警備隊の一員である赤茶色の髪を持つ青年は横にいる灰色のベレー帽を被った同僚であり自分の上司である金髪の女性に話しかけた。
「……司令の命令なんだから、仕方ないでしょ。さっさと終わらせて、警備に戻るわよ。だから、だらけない!」
「イエス、マム。」
青年――ランディに話しかけられた金髪の女性――ミレイユは溜息を吐いた後、ランディを睨んで注意し、ランディは条件反射で敬礼をした。
「…………クロスベルを騒がせる怪物はこのあたしが絶対やっつける!」
その横でミレイユと同じように灰色のベレー帽を被った茶髪の少女は自分の獲物であるサブマシンガンを持って張り切っていた。
「おうおう。ノエルは張り切っているねぇ……」
少女――ノエルの様子を見たランディは感心していた。
「当り前です!それにほおっておいたらまた遊撃士協会に手柄をとられて、あたし達の評判は落ちるんですよ!?ランディ先輩をはそれでもいいんですか!
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