第六話〜ファースト・アラート〜
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
聖王教会・一室
その部屋では二人の人間が会話をしていた。片方は機動六課部隊長、八神はやて。そしてもう一人は聖王教会騎士団の騎士、カリム・グラシアである。
彼女たちは古くからの友人で、今はお互いの現況報告や新型ガジェットのデータを渡していたりしていた。
カリム「それで、部隊の方は順調?」
はやて「もちろん。カリム達のおかげで順調に部隊も整ってきとるよ。新人のFW四人も訓練を重ねとるから、何時でも出動できるし。」
はやてが「カリム達のおかげ」と言ったのには理由がある。機動六課は設立の際にある理由から様々なところから批判があったのだ。そこで部隊の後ろ盾としてはやて達の頼れる人脈を使い、少し強引ながらも六課を設立している。その為、管理局の一部では未だに機動六課に対して良くない感情を持つ者も多く、非協力的な人々も多いのだ。そんな中、後ろ盾になっているカリム達は、六課に積極的とは言えないまでも出来るだけの支援を行っているのだ。
はやてからの返事を聞き、微笑を浮かべカリムは言葉を続ける。
カリム「あなたにそう言ってもらえるのなら協力した甲斐があるわ。……そういえば報告にあった彼は?」
はやて「ここに来る途中にシャマルが目を覚ましたっていう連絡をくれたから、これから詳しく話を聞くつもりや。」
ライのことをきかれて答えるはやて。カリムは少し表情を真剣なものにして口を開いた。
カリム「……はやて、貴方は彼をどう思っているの?」
はやて「…正直、分からん。でも……」
カリム「でも?」
はやて「あまり、悪い人には見えんかったな…」
機動六課・医務室
はやてとカリムが話し合いをしている頃、ここ機動六課の医務室ではライが自分の世界についてフェイトとシャマルに話していた。ブリタニア帝国についての事から始まり、KMF、世界情勢、ナンバーズについて、そしてエリア11・日本で起こったブラックリベリオンが起こるまでの経緯と結果について、まずは説明した。その説明をしている間、終始フェイトとシャマルの二人は驚いていた。
ライ「…取り敢えずここまでで一段落だ。何か質問はあるか?」
フェイト「……」
ライ「…信じられないか?」
フェイト「というよりも驚いてる。私もあなたと似たような世界で育ったから。だから日本が侵攻されて他国の領土になっている世界があるなんて…」
ライ「あなたの育った世界にも日本があるのか?」
フェイト「うん。多分ライは私達のいた世界と限りなく近い世界、平行世界の出身になるんだと思う。」
ライ「……あなたの世界には戦争は?」
フェイト「え?戦争が全くない世界ではないけれど、少なくとも日本は平和だったよ。」
ライ「そうか。」
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ