第5章
冥界合宿のヘルキャット
第103話 絶賛、迎撃中です!
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『御使い』、教会の信徒達にとっては絶対的な存在である主こと聖書に記されし神が死に、純粋な天使が生まれなくなった事に対する天界の対策として生まれた物だ。悪魔達の『悪魔の駒』などの技術転用した転生天使を生み出す技術で、選ばれた信徒を天使へと転生させる。俺ことライニー・ディランディとユウこと神田ユウナ、紫藤イリナはそれに選ばれたと言う事だ。
「ハァァッ!」
イリナが子神喰狼《フェンリル》目掛けて光力で作った輪を投げつける。
転生天使になった事で俺達は光力を扱える様になっていた。
イリナが投げつけた光の輪は子神喰狼の首にはまり、子神喰狼はそれが煩わしいのか光の輪を外そうと暴れ?く。
「………」
俺はそこへ『十字具』モデル・ガンの二丁拳銃で銃撃する。
放たれた弾丸で皮膚を破られ、子神喰狼が悲鳴を上げる。
「……初めての実戦だが、問題無いみたいだな」
イリナは『擬態の聖剣』の代わりに光力による戦い方に変えたのに対し、俺とユウは以前と変わらずで『十字具』を用いた戦い方だ。ただし、『十字具』に光力を込める事で威力は格段に上昇していた。
更に転生天使になった事により、身体能力も向上している。
ガオオォォォオオオオオ!
子神喰狼は自身を傷付けた俺を睨み、その鋭い牙で噛み砕こうと突っ込んで来る。
「………」
俺はそれに慌てる事無く、静かに右腕を上げる。
そして、自身に眠る力…いや、本来の力、俺とユウにとっては周りからの蔑称であり自身の存在を表す名、『血の悪魔の子供達』の証である『血の力』を呼び覚ます。
「……それにしても、周りが勝手に呼び始めたとは言え、悪魔と呼ばれる俺達が天使になるとはな……」
なんともまあ、笑えない冗談だ。
内心で苦笑している中、右腕と右足の皮膚が剥離し、白銀の義肢、『十字義肢』が現れる。
「……オマケに悪魔と共闘する事になるとはな……」
和平を結んでいたとしても、前までの俺ならそんな事は死んでも御免だったんだがな。
「……しかも悪くねえと思ってるのは、あの二人がいるからなのか?」
無駄にお節介な悪魔とその悪魔と馴れ合う人間、ユウが妙に気に入っている二人、姉の事で力を貸してくれると言った二人、兵藤一誠と士騎明日夏。
「ハァ……」
とりあえず、考えるのは辞めた。
目の前の狼は伝説の魔物、集中しねえとな。
「オラァァァッ!!」
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