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異世界にて、地球兵器で戦えり
第十八話 イタリカの戦い・その後
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状のフォルマル伯爵家の戦力では激増する盗賊達の対処に対して難しいので、イタリカで見せてくれた武力が自分達を守る為に使ってくれるなら、フォルマル伯爵家からすれば反対する要素もなかった。こうして、無事に条約は反発もなく無事に受け入られフォルマル伯爵領はアカツキ帝国の占領下に入った。

ーーー。

条約締結後に行われたのは、ピニャと坂本中将との会談である。フォルマル伯爵家と違い、帝国皇族であるピニャは、フォルマル伯爵領をアカツキ帝国の占領下に置くことは反対していたが、薔薇騎士団達に自衛隊やアカツキ帝国軍に対抗できるほどの武力は存在していないので、下手に敵対でもすればピニャは薔薇騎士団共にひき肉となる運命しか想像できなく、アカツキ帝国軍や自衛隊からすれば、いつでもピニャを捕らえる事も可能であるためこの条約を飲むことにしたのだ。

条約を結んだ後に会談したいと言われた時は困惑したピニャであったが、坂本中将はアカツキ帝国の高級士官である事を知ると直ぐに会談を了承したのだ。

「つまり、妾が和議派と共に新政権を作れと?」

「ええ、アカツキ帝国の最高指導者でもあります前田閣下は、帝国とは良い関係を築くことを望んでいます。ですが現政権の帝国では、それは難しいと判断しています」

この内容を聞いて、自分が帝国に対して反旗を起こせとも言っている内容に対してピニャは当初は「ふざけるな!」と怒鳴ったが、坂本中将のある言葉により沈静化する事になる。

「ではピニャ殿下。現在のゾルザル皇帝の政権が続いて帝国に未来があると思いますか?」

そのような言葉を返されてピニャも押し黙ってしまう。ピニャ自身も当初は主戦派に近い位置にいたが、アカツキ帝国軍と自衛隊の武力を見て考えは変わった。これまでどうして帝国がアカツキ帝国軍と自衛隊相手に一度の勝利もなく敗北を繰り返した事を、イタリカで起きた盗賊の虐殺劇を自身の目で確認して理解してしまったからだ。

このまま戦争が続けば帝国が滅ぶ事もピニャは理解しており、現政権のゾルザルは徹底抗戦の考えを変えていない。ゾルザルの家臣の中にも和議を唱える家臣はいるが、ゾルザルが効く耳を持っていないので和議の道は険しいと感じてもいる。

「現在、我々は前皇帝の家臣でもあるモルト皇帝の和議派に属しています家臣を援助しています。」

「それは真か?」

「勿論です。そして現在、我々アカツキ帝国は、異世界の国家である日本と近々首脳会議を行う予定です」

それを聞いてピニャは困惑する。つまりアカツキ帝国と日本は、同盟関係にあり、そして帝国領土に対する分配の取り決めを行うものだと勘違いしてしまったのだ。このままゾルザル政権のままでは、帝国領土の利益を二国で支配しようと考えていると判断したピニャは焦りでいっぱいであった。


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