GGO編
九十五話 力と力
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ルを、斜め上に向かって発射した。マズルフラッシュが瞬いた銃口は2つ有る内の上の銃口で有るため、発射されたのは炸裂弾だが……
直後、ダネルの真上で、破裂音が轟いた。
「っ……!?」
反射的に上を向いたダネルは驚愕する。
大量の木材と鉄パイプが、彼の下へ雨のようにふり注いで来たからだ。
たちまち彼の居た場所にそれらが着弾し、ダネルは土煙の中に消える。
「……ヤッタカ」
棒読みで、リョウが言った。
彼の真上には、実はビルとビルの間に無理やり作ろうとしたかのような渡し足場(?)が有ったのだ。支えを吹っ飛ばせば即座に落ちるようなそれを炸裂弾で吹っ飛ばしただけなのだが、これで……
ヴォオオオオオン!
「時間稼ぎにもなんねえわな!」
叫びながらリョウは一直線に路地を奥へと走る。恐らくはバックステップとソーを盾にして難を逃れたのだろう。ダネルが残骸をぶち破って土煙の向こうから現れた。同時に、MGLを此方に向ける。
「ちっ!」
「っ!」
既に距離は50メートルは離れて居たが、そんなもの銃対銃では有って無いような物だ。とっさに真横のビルの中に飛び込み、同時に叫ぶ。
「jump!」
ブーストの作動した音がして、リョウは更にその場から離れた。直後、リョウが先程まで居た場所が爆発する。
「わりー風巻、ちっと遅刻するわ」
また彼女に怒られる未来が頭によぎり、リョウは辟易とした気分にさせられた。
――――
それから十数分。リョウの相手……ダネルはどうにも、少なくともこのステージに置いてはかなりの強さを誇るらしかった。
ダネルのステータスは、ファンタジーゲームで言うところの典型的な戦士タイプ。STR-VIT型だと思われた。初めから機動性を度外視する事で、性能の高い防弾プレートに加えて、チェーンソーとグレネードランチャーと言う高火力の装備を身につけている。
恐らくはステージによって切り替えて居るので有ろう武装を、今回は近-中距離用の物にしているのだろう。ステージタイトルでしっかり対策して来る辺り、ベテランだろう。
MGLの射程は400メートル届くかどうかと言う所だ。此方は1000メートルに達するが、このステージは遮蔽物も隠れる場所も沢山有るため、距離が開くとどうしても命中させる事が困難になる。そのため此方は嫌が応でも接近していく羽目になるのだが、あっちの射程距離に入れば爆撃されるわけだ。無論、爆発は遮蔽物を無視してくることも多々あるので、面倒なことこの上ない。
遮蔽物がこれほど邪魔だと思った事もなかった。
「まいったね……」
残りHPは一割五分。一応グレランを避けられるようになってきているが、一発でも喰らったらどちらにしてもアウトだ。
対し相
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