第42話
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の指摘にミントは俯いて何も言えなくなった。
「お姫様もそうよ。お姫様が言っている事を言いかえれば、お姫様にとってかけがいのない場所であるマーシア孤児院の子供達や院長先生の絆を否定する事になるのよ?」
「!!…………そ……れ………は………………」
同じようにレンに指摘されたクロ―ゼは目を見開いて驚いた後、押し黙った。
「さて……なんだか雰囲気が暗くなってきたし、レンはもう帰るわね。……その前にエステル、渡す物があるかレンの前に来てくれないかしら?」
「え………何をするつもり。」
レンに指名されたエステルはレンの壮絶な過去に呆けていたが、レンに指名された事で気付き、警戒した表情でレンに近付いて来た。
「うふふ、そんなに警戒しなくても何もしないわよ♪……昨日エステルに渡した手紙のお詫びにいい物をあげるわ♪はい。」
そしてレンは数枚の写真をエステルに渡した。
「写真?………え。」
写真を渡されたエステルは首を傾げていたが、写真に写っていた黒髪の少年――ヨシュアやヨシュアがジョゼット達と共に会話をしている様子の写真を見て呆けた。
「うふふ、それは特務兵の姿をした人形兵器に内蔵されてあった小型の導力カメラが撮った写真よ♪一枚は壊された後、カメラが生きていたお陰で唯一撮れた写真だから、運が良いわね?エステル♪」
「……これ………どこで……いつ……撮ったの………?」
エステルは写真を見て、身体を震わせた後信じられない表情でレンに尋ねた。
「秘密……と言いたい所だけど、お姉様達のお友達のエステルには特別に教えてあげるわ。その写真はレンとエステルが一緒にお泊まりした日に西ボース街道で撮られた写真よ♪」
「一昨日……ボース…………」
レンの答えを聞いたエステルは写真を見て、1人呟いていた。
「うふふ。それでは、みなさん。御機嫌よう。ロレントの大使館に来た時は今度は本物の”お茶会”をしましょうね♪」
そしてレンは両手でスカートの端をつまみ上げて頭を下げた後、転移魔術を使って、その場から消えた。
その後エステルは仲間達からレンから渡された写真の事を尋ねられたが誤魔化し、そして気を取り直したエステル達は次なる目的地であるボースへと向かう為に空港に向かった。定期船が来て、仲間達のほとんどが飛行船に乗り、エステルも乗り込もうとしたその時、ナイアルとドロシーが慌てた様子で駆けつけて来て、ドロシーが渡した写真――空賊に奪われた空賊艇とジョゼットと共に写っている人物――ヨシュアを見たエステルはさらに驚いた後、飛行船に乗り、複雑な思いを抱えてボースへと向かった。一方その頃。プリネはイリーナ、ツーヤ、そしてリタと共にフィニリィの探し人が見つかり、大騒ぎになっている自治州――クロ
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