第42話
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シルヴァンお兄様の考えまでは読めないわよ。むしろ、よくそこまで”譲歩”しているなって、感心しているぐらいよ?それにしてもよかったわね♪リベールは他国に対し、2枚の”切り札”を手に入れたんだから♪」
「………このガキ!さっきから黙って聞いていれば、国が大きいのをいい事にふざけた事ばかりぬかしやがって……!」
余裕の笑みを浮かべているレンをアガットは睨んだ。
「うふふ、”この件”は政治のお話。遊撃士協会が口を出せる事ではないわよ♪」
「………確かに。今回の件はもはや政治の話ですから、貴女の言う通り、我々遊撃士協会は口を出したり、手を出したりする事はできません。………申し訳ありませんが、みなさん。こらえて下さい。」
「チッ!」
「「………………」」
「仕方ない……か。」
「それがあるからギルドはどの国での活動も認められているんだものね……」
エルナンに言われたアガットは悔しそうな表情で舌打ちをし、エステルやシェラザードは複雑そうな表情をし、ジンは重々しく頷き、ミントは暗い表情をして答えた。
「…………レン、一つだけ答えて。エルベ離宮で初めてあたし達と会った時、両親の事を尋ねた時、言ったあの事………あれも嘘なの?あんた……リウイと聖女様の実の娘じゃないんでしょう?」
そしてエステルはレンに両親の事を尋ねた。
「あら、レンが養女だって事には気付いていたのね。まあ、レンは”人間”なんだし気付いてもおかしくないし、ママと親しいそこの銀髪のお姉さんならレンの事を知っていても不思議ではないしね。……あの時、エステル達にパパ達――ニセ物の方だけど、そっちの話は本当よ?レンには小さな頃、ニセ物のパパとママがいたわ。2人とも大好きだったけどお仕事が失敗しちゃってね。レンのこと、悪い大人たちに引き渡しちゃったのよ。『必ず迎えに行くからね』って泣きながら何度も繰り返してね。」
「そ、それって……」
楽しそうな表情で語るレンの話にエステルは信じられない表情をしていた。
「その人たちに引き取られた後、レンは色々なことをやらされた。大抵のことはすぐに慣れたけど痛くされるのだけは慣れなかった……。同じくらいの子たちもいたけどすぐに具合を悪くしちゃって居なくなっちゃうことが多かった。そんな生活が半年くらい続いたわ。」
「……くっ……」
「クソ野郎どもが………」
「さすがにこのボクも言葉がないよ……」
「「……レン……ちゃん……」」
「………女神よ………」
(……ん?待てよ……確か数年前に今聞いた話に近い事の大事件があったぞ………まさか、この娘はあの事件で生き残った……)
どことなく儚げな表情で語るレンの話を聞いたエステルやアガットは悔しがり、オリビエもさすがにいつも
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