第41話
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「行っちゃった……」
「オリビエとは違った意味で毒気を抜かされる神父さんね。」
「フッ、ボクに言わせればまだまだ修行不足かな。もう少し優雅さが欲しい所だね。」
「あんたの世迷言のどこに優雅さがあるってゆーのよ。」
髪をかきあげて語るオリビエをエステルはジト目で睨んで指摘した。
「しかし『輝く環』ですか……。『結社』が各地で『ゴスペル』を使った実験をしているのと何か関係があるのでしょうか?」
「そうですね……その可能性は否定できません。ちなみに、今回の事件は関係ありませんでしたが、それでも2つの地方で『ゴスペル』の『実験』終えた事になります。この分だと、残りの地方でも実験が行われるかもしれませんね。」
「そっか……。王都での騒動も片づいたし移動した方がいいのかしら。」
「てことは、ロレント地方かボース地方になるな……」
エルナンの話を聞きエステルは提案し、アガットが頷いて次の目的地を提案したその時、通信器が鳴った。
「はい、こちら遊撃士協会、グランセル支部です。………………………………。なんと、そうですか。……了解しました。こちらも注意しておきます。ええ、それでは」
「エルナンさん、どうしたの?」
「あの雌ギツネの取り調べでも終わったか?」
「いえ、それとは別件です。どうやら昨夜、ボース地方に空賊団の残党が現れたそうです」
「ええっ!?」
通信器から手に入れた情報を知ったエステル達は驚いた。
「情報部に空賊団……やたらと忙しい夜だったんだ。で、一体どこに現れたんだ?」
ジンは空賊がどこに現れたか尋ねた。
「以前彼らがアジトにしていた『霧降り峡谷』の砦だそうです。現在、軍の飛行訓練場として使用されているそうですが……。彼らはそこに保管されていた空賊艇を奪って逃走したそうです。」
「なんですって……!」
「ほほう、ミュラーが受け取りに行ったあれか……」
エルナンの話を聞いたエルテルとオリビエは驚いた。
「ちょ、ちょっと待ってよ。何だかあまりにもタイミングが良すぎない?もしかしてそれも『結社』が絡んでいるとか?」
「可能性は否定できませんね。その意味では、この次に皆さんに向かっていただくのはボース地方がいいのかもしれません。」
「確かに……」
「いいんじゃないかしら。現時点ではロレントとボースのどちらで事件が起こるのか判らないしね。」
「うん……。って、シェラ姉も一緒に来てくれるわけ?」
シェラザードも同行する様子を見てエステルはシェラザードに尋ねた。
「情報部の残党のケリがついてあたしたちの仕事も一段落したわ。敵は相当強いみたいだしあたしも助太刀しようと思ってね」
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