第41話
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ほう、これは恐れ入った。まさかキミみたいな若者が『星杯騎士』だったとはね……」
「オリビエ、知ってるの?」
「アーティファクトが教会に管理されているという話は聞いたことがあると思うが……。その調査・回収を担当するのが『星杯騎士団』と呼ばれる組織さ。メンバーは非公開ながらかなりの凄腕が選ばれるらしい。」
「へえ、詳しいですやん。残念ながらオレは騎士団でもペーペーの新米でしてなぁ。凄腕ちゅうのは過大評価ですね。」
オリビエの説明を聞いたケビンは苦笑しながら答えた。
「ああ、あれは王国軍から正式に引き渡されたもんや。教会とリベールの間にはアーティファクト回収の盟約が結ばれているさかいな。それを無断で壊してしもうたんで大司教さんに説教されたんやけど……」
「そ、そうだったんだ……。でもあの場合、ああするしか方法はなかったと思うんだけど。」
「ええ、手段を選んでいる場合じゃなかったと思うわよ。」
ケビンの説明を聞いて驚いたエステルは状況を思い出してケビンの行動は間違っていない事を指摘し、シェラザードも頷いた。
「えっ……!?」
「オレがリベールに来たのは『結社』の調査のためやからね。正確に言うと……連中が手に入れようとしとる『輝く環』の調査なんやけど。」
「!!!」
「『輝く環』……!」
ケビンの話を聞いたエステルとクロ―ゼは驚いた。
「女神が古代人に授けた『七の至宝』の一つ……。グランセル城の地下に封印されていると思われていた伝説のアーティファクトですね。」
「ええ、そうですわ。どうもここ最近、大陸各地で『七の至宝』に関する情報を集めとる連中がいるらしくて……。教会としても、その動向にはかなり目を光らせていたんですわ。そんな折、リベールの方から『輝く環』の情報が入ってきた。そこで、真偽を確かめるべく新米のオレが派遣されたわけです。」
クロ―ゼの確認するように尋ねられたケビンは頷いて答えた。
「そうだったんですか……」
「それじゃあ『輝く環』って本当にリベールにあるわけ?封印区画に無かったってことはただの伝説だと思ってたけど……」
「そもそも、どういう物かも判ってねえそうじゃねえか?」
「ま、そのあたりの真偽を調べるのもオレの仕事なわけや。今日来たのは、こちらの事情を説明してもらおと思ってな……。つまり、また何かあった時はお互い協力しようってこっちゃ。」
「なるほどね……。うん、こちらも望むところよ。」
「そうだな。こちらとしても助かるぜ。」
「これも何かの縁だし、困ったことがあったら連絡して。」
「おおきに!ほな、今日のところはこれで失礼させてもらいますわ。またな〜、みなさん!」
そしてケビンはギルドを去った
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