外伝〜山猫号奪還作戦〜後篇
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・一室〜
「は〜、こんなご馳走が取材で食べられるなんて〜。ドロシー、めちゃ感激です〜♪」
ヨシュアが部屋の状況を見ると、ミュラーとドロシーが食事をしていた。
「へへ、そう言ってくれると腕を振るった甲斐があるぜ。エレボニアの旦那はどうだい?」
ドロシーの感想に胸を張った兵士はミュラーに尋ねた。
「ああ……文句なく美味い。帝国軍で出る食事と比べたら天地の差と言えるだろうな。」
「ほう、そうなのか。エレボニア軍ってのはどんなモンが出るんだい?」
「そうだな……。塩辛いだけのコンビーフ。煮崩れした味気のない豆。カビの生えかかった黒パン。この3つは必ず出でくるといってもいい。」
「うへぇ……」
ミュラーの話を聞いた兵士は出て来る料理を想像して、顔を顰めた。
「うわ〜、可哀想ですね〜。そんな料理ばっか食べてるから戦争したくなっちゃうんですか?」
「む……」
「わはは。嬢ちゃん何気にキツイなぁ。」
ドロシーの際どい質問にミュラーは言葉を詰まらせ、兵士はドロシーの発言に笑っていた。
「まあ、さすがにそれはないと信じたいところだが。ただ、巨大な兵力を維持するために糧食の質を必要最低限に抑える……そういう発想は確かにあるだろう。」
「は〜、厳しいんですね〜……」
「あんたらも苦労してんだねぇ。」
ミュラーの説明にドロシーは驚き、兵士は哀れんでいた。
「………………………………」
(???ねえ、どうしたの?)
(ああ……どうやら食事中みたいだ。しばらく動かないだろうし、このまま通り過ぎよう。)
(うん、わかったよ。)
(とっとと先に進むか。)
そしてヨシュア達はさらに先に進んだ。しばらく進むとついに山猫号を見つけた。
〜地上〜
「おお……!愛しの『山猫号』……ホント会いたかったぜ〜!」
「見た感じ、ちゃんとメンテナンスされてるね!」
「へへ、さすがリベール軍。飛行船の扱い方が判ってるな。」
「嬉しいのは分かるけど、あまり時間がないからね。起動キーも手に入れたし発進準備をしてくれないかな。」
『山猫号』を見つけ感動しているドルン達にヨシュアは釘をさした。
「はいはい、分かってるって。」
「ったく……。少しくらい浸らせろよ。」
「それじゃあ中に入ろっか。」
ヨシュアの注意にキール達は文句を言いつつも飛行船の中に入ろうとしたその時
「……いたぞ!」
王国軍の兵士達が武器を構えて、ヨシュア達に追いついて来た。
「げげっ……!」
「チッ、気付かれたか!」
兵士達の登場にドルンは驚き、キールは舌打ちをした。
「空賊ども!?」
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