外伝〜山猫号奪還作戦〜後篇
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ねぇか?」
「『結社』の手先だったっていうロランス少尉のことだな。」
「いや……それはありえない。」
ドルンとキールの予想にヨシュアは首を横に振って否定した。
「僕の能力は隠密活動と対集団戦に特化されている。一対一の戦いで『剣帝』に敵うはずがない。彼と対等、もしくは対等以上に戦えるのはそれこそ”大陸最強”と名高いメンフィルの”剣皇”やその娘の”姫君の中の姫君”、もしくは有名な武将ぐらいだ。」
「『剣帝』……?」
「それってあの少尉のこと?」
ヨシュアから出たある言葉にドルンは首を傾げ、ジョゼットは尋ねた。
「ああ……。彼がいる限り、僕は決して正面から『結社』に挑めない。『漆黒の牙』の名の通り……暗闇から牙を突き立てるだけさ。」
「……あ…………」
「おめぇ……」
「何と言うか……ずいぶんハードな話だな。」
ヨシュアの話にドルン達は目を伏せた。
「……つまらない話をした。時間がない、先を急ごう。」
そしてヨシュア達は先を進んだ。
〜地下2階・兵士の詰所〜
ドルン達と共に先を進んでいたヨシュアは複数の人の気配を感じ、気配を感じたドアを少しだけ開けて、様子をうかがった。
「さてと……。そろそろ交替の時間かねぇ。」
「ぼちぼち出かけるとするか。」
ヨシュアが様子を窺うと数名の兵士達が部屋を出ようとしていた。
(おい……どうだ?)
(まずいな……。キールさん、僕が渡したS2弾を1つくれないか?)
(お、おお……)
ドルンの問いに答えたヨシュアはキールから爆弾のような物を受け取った。そしてヨシュアはそれを部屋の中へと投げた。
「んっ?」
「な、なんだ?」
何かが投げ込まれた事に気付いた兵士達が首を傾げた時、爆弾のような物から白い煙が部屋中を満たした。
「う、うおっ!?」
「うわっ……」
「だめだ…………気が遠く…………」
そして兵士達はその場で倒れて、眠り始めた。
「す、すごい威力……」
「S2弾……睡眠ガス弾かよ。」
「普通に出回っているものよりかなり即効性が強いみたいだな。中身は独自にブレンドしてるだろ?」
兵士達が眠った事を確認しヨシュアと共に部屋に入って来たジョゼットとドルンは驚き、キールは興味深そうな表情で尋ねた。
「……まあね。調合法は企業秘密だけど。」
「ケチ。」
「まあいい。とっとと先に行こうぜ。」
そしてヨシュア達はさらに先を進んだ。そして進んだ先の途中の部屋で人の気配がしたので、ヨシュアはドアを少しだけ開けて、中にいる人物達の状況を確認した。
〜地下1階
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