外伝〜山猫号奪還作戦〜前篇
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「見回りご苦労様です。」
守備隊長に気付いた2人は敬礼をした。
「ああ、そのまま聞いてくれ。どうやら情報部の残党がグランセルに現れたらしい。カノーネ元大尉を始めとする全メンバーは逮捕されたそうだ。」
「へえ、そうでしたか!」
「それじゃあこれで警戒体制は終わりですね?」
守備隊長の話を聞いた2人は嬉しそうな表情をした。
「いや、それなんだが……。グランセルで情報部の件以外の何かがあったらしく、その関係で司令部より『今夜は警戒体制を続けろ』との命令が来てな。悪いがこのまま宜しく頼むぞ。」
「うう……はい。」
「……了解しました。」
守備隊長の指示に兵士たちは肩を落として答えた。そして守備隊長は内側からどこかに向かった。
「はあ……。まったく冗談じゃないぜ。一体王都に何があったんだよ……」
「さあな……。ま、いずれにせよもう襲撃の危険はないだろう。後は交替時間まで適当に立っていればいいさ。」
「そうだな……。……あれ?」
1人の兵士が何かに気付き、唐突に声を上げた。
「なんだ、どうした?」
「いや、何か聞こえたような……」
2人は銃剣を構えて、周囲の警戒を始めたその時
「あ……」
黒髪の少年がいつの間にか兵士の背後に現れ、兵士に何かを嗅がせた。何かを嗅がされた兵士は倒れた。
「お、おい!どうしたんだ……。う……」
兵士の声に気付き、振り返った兵士も同じように倒れた。
「………………………………」
倒れた2人を黒髪の少年――ヨシュアは冷静な表情で見ていた。
「へへ、やるじゃねえか。」
「お見事。あっという間だったな。」
「ふ、ふん……。なかなかやるじゃない。」
その時カプア3兄妹達がヨシュアに近付いて来た。
「……大したことじゃないさ。気が緩んだ兵士を眠らせるなんて造作もない。」
「あー、はいはい。あんたに可愛げを求めたボクが馬鹿だったよ。」
ヨシュアの答えを聞いたジョゼットは呆れた表情をしていた。
「しかし、本当に『山猫号』はここに置かれているんだろうな?てっきり例の要塞あたりに運ばれたと思っていたが……」
「調べた限り間違いない。飛行訓練に使われているから整備もされているはずさ。」
「へへっ、ありがたいね。ただ、機体を動かすには『山猫号』の起動キーが必要だ。手に入れるアテはあるのか?」
ドルンの疑問に答えたヨシュアにキールはある事が気になり、ヨシュアに尋ねた。
「たぶん、先ほどの守備隊長が持っていると思う。エレボニア軍に飛行艇を渡す時に一緒に渡すつもりだろうからね。」
「力ずくで取り戻すわけだね。」
ヨシュアの話を聞いてい
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