第37話
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けど今はギルドに急いだ方がええ。ひょっとしたらとんでもない騒ぎが起こるかもしれん。」
「とんでもない騒ぎって……ああもう……アタマがグチャグチャになりそう!なんで……なんでヨシュアに会えるはずがこんな事になっちゃうのよ……」
「そのカレシからの手紙なんやけど……。それ、本当にカレシからか?」
「えっ……?う、うん。手紙を預かった子の話ではヨシュアとしか思えないし……」
ケビンの質問にエステルは戸惑いながら答えた。
「その子はカレシのことを知っとるわけないんやな?だとしたら、似たような特徴の別人を用意させた可能性もある。」
「で、でも……ヨシュアの字に似てるし……」
「筆跡なんちゅうもんはある程度似せられるもんや。動揺しとる人間を簡単に騙せるくらいにはな。ちなみにオレが大聖堂で受け取った手紙はコレやで。」
戸惑っているエステルにケビンは懐から手紙を出して、エステルに見せた。
「あ……」
「へへ、どうやら同じ種類の封筒らしいな。ちなみに手紙の中身はオレが調べていることについての情報を提供するって申し出やった。」
「ということは……同じ連中の仕業ってこと?一体誰が、どうして!?」
ケビンの話を聞いて驚いたエステルは信じられない様子で尋ねた。
「それは俺にも分からんわ。確実に言えるのは……お互いハメられたってことやね。」
「………………………………。……けんじゃ……わよ。」
「へ?」
エステルの様子にケビンは首を傾げた。
「何者か知らないけどふざけてんじゃないわよ……。ヨシュアを騙って……あたしを呼び出したですって?許せない……絶対に許さないんだからあっ!」
「ひえっ……落ち着き、エステルちゃん。ここで熱くなったらまさに相手の思うツボやで。とにかくギルドに戻って情報の整理をしよ?」
そしてエステルの怒鳴り声に驚いたケビンはエステルを宥めて、提案をした。
「わかった……。だけど、ケビンさんのこと……完全に信用したわけじゃないわ。騙したりしたら……本気でぶっ飛ばすからね?」
「ああ、かまへんで。エステルちゃんにぶっ飛ばされるなら本望や。惚れた女のためなら身体を張る覚悟はできとるしな♪」
「な、なに言ってるのよ。まったくもう……調子狂っちゃうわね。」
ケビンの言葉にエステルは照れた後、呆れた様子で溜息を吐いた。
「和み系目指しとんねん。それじゃあエステルちゃん。とっととギルドに戻ろうか?」
「うん、わかった!」
そして2人は急いで王都のギルドに向かった………
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