第36話
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あたしに?」
「ええ、そうよ。」
「誰から?」
「うふふ、読んでみたらきっと分かると思うけど。」
「そ、そう?」
レンに言われたエステルは手紙の封を切って内容を読み始めた。
エステルへ
散々迷ったけれどどうしても君に伝えなくてはならない用事ができてしまった。あんな別れ方をして虫のいい話だとは思うけど2人きりで会えないだろうか?今日の夕方、グリューネ門側のアーネンベルクの上で待っている
「………………………………え………………」
「うふふ、分かったみたいね?レンも話を聞いたからピンと来ちゃったもの♪」
手紙の内容を読んで放心しているエステルにレンは口元に笑みを浮かべて言った。
(……どう思う?)
(あの時の事を考えたらどう考えても、おかしいわ。)
(ええ、あの時のヨシュアはエステルと完全に決別する様子だったし……罠の可能性が高いわね……)
(そ、そんな!?一体誰がそんな事を……!)
エステルの身体の中で見守っていたサエラブはパズモ達に聞き、パズモやニルは手紙が非常に怪しい事を指摘し、3人の話を聞いたテトリは信じられない表情をしていた。
「こ、これって……。これを渡した人って!?」
「真っ黒い髪と、琥珀色の瞳のハンサムなお兄さんだったわ。空港の待合所でエステルたちを待っている時に渡して欲しいって頼まれたのよ。」
「……あ…………」
「あの人が、エステルの言ってたヨシュアってお兄さんでしょう?」
レンの話を聞いたエステルはどことなく嬉しそうな表情をした。その様子を見たレンは自分が出会った人物の事を尋ねた。
「う、うん……。筆跡も似ているし、ま、間違いないと思う……。夕方、グリューネ門側のアーネンベルクの上……。夕方って……もうそろそろじゃない……」
「おい、何をしてる?エルナンが各地の情報を説明するみたいだぞ?」
「ママ〜。どうしたの?」
ギルドに入って来ないエステル達に気付いたアガットとミントはギルドから出て来て尋ねた。
「アガット……ミント……どうしよう……あたし……」
「へっ……。お、おい、どうした?」
「ママ?」
エステルの様子がおかしい事に気付いたアガットとミントは尋ね、エステルは無言で2人に手紙を見せた。
「………………………………。これは……ヨシュアか?」
「………本当にヨシュアさんなの!?ママ!」
「うん……そうみたい。レンが、それらしい人から受け取ったんだって……」
驚いている様子の2人にエステルは答えた。
「なるほどな……。いいぜ、行ってこい。」
「え……?」
アガットの言葉にエステルは驚いた。
「いい
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