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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
第33話
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「あの………あたし、何か変な事をいいました?あたしにとっては当然だと思うのですけど…………」

シルヴァン達の様子を見たエステルは首を傾げて尋ねた。

「いや………君の言う通りだ。お互いに嫌い合っている者達や我等を目の仇にする光の神殿の者達に君の言葉を聞かせてやりたいぐらいだよ。」

「フフ………我が国にとってぜひ、欲しい人材ですわね。」

シルヴァンは口元に笑みを浮かべて答え、ファーミシルスも笑みを浮かべてシルヴァンの意見に同意した。

「それにしても、”あの方”と似たような考えを持っているなんて、本当に驚きね♪」

「”あの方”??」

カミ―リの言葉を聞いたエステルは首を傾げた。

「………カミ―リ姉上。」

「あら。つい、口が滑っちゃったわ。ちょっと、不味かったようね。」

サフィナに咎めるような目線を向けられたカミ―リは気不味そうな表情をした。

「…………私達が言わなくても、リフィアがいつか口に出していただろう。……………エステル。君達の修行の旅にリフィア達が同行していた時、父上――リウイの正妃の話をリフィア達はしたかな?」

「あ、はい。少しだけですが。………あの。ずっと気になっていたんですがリウイの正妃様ってどんな方だったんですか?」

シルヴァンに尋ねられたエステルは頷いた後、尋ねた。

「………話しても構わないか?ファーミシルス。」

「………私はメンフィルの将。私ごときに許可等取らず、陛下のご判断でお話し下さい。」

「………わかった。……………………………」

ファーミシルスの言葉を聞いたシルヴァンはしばらくの間考えた後、やがて口を開いた。



「父上の正妃様………正妃様が持つ優しさは聖母のような包み込むような優しさと聞いている。……敵国の民にも我等メンフィルが制圧した後、危害を加えない事を伝える為に自ら民に声をかけていたと言われている。そして誰よりも人間と闇夜の眷属の共存を願い、争いのない世界を心から願っていた方にして父上を誰よりも心から愛していた方だ。」

「………”覇王”と称されるリウイ皇帝陛下を支え、”国”に拘らず民を思う本当に素晴らしい方だったのですね。」

シルヴァンの話を聞いたクロ―ゼは眩しそうな目で頷いた。

「制圧直後の敵国の民に自ら声をかけまくるなんて、中々度胸のある妃殿だったのですな。」

「フッ。ぜひ、一度お会いしたかったよ♪」

ジンは驚き、オリビエは表情を緩めた。

「………正妃様はその優しさから皆からこう称されていた。”聖王妃”と。」

「”聖王妃”………”闇王”とか”覇王”とか称されているリウイとは真逆ですね。名前はなんという方なんですか?」

エステルはリウイの愛妻の二つ名に呆けた後、
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