第33話
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〜離宮内・メンフィル皇帝夫妻の客室〜
「あ、あはは………それにしてもどうして、メンフィルの王様とお妃様があたしみたいな身分のない小娘に会いたいと思ったんですか?」
シルヴァン達の客室に入り、席に着いたエステルは苦笑しながら尋ねた。
「フッ…………」
「フフ………」
エステルに尋ねられたシルヴァンとカミ―リは口元に笑みを浮かべた。
「へ?あ、あの………あたし、何かおかしな事を言いました??」
2人の様子を見たエステルは首を傾げて尋ねた。
「フフ………おかしいも何も、貴女、私の両親達を呼び捨てにしているそうじゃない。あの父さんすらも気軽な態度で呼び捨てにできるのに、父さんの子供である私達に対しておじげづいているなんて、おかしな話よ?」
「カミ―リの言う通りだ。………それにお転婆娘と妹の身分を知っていながら、対等な友人になったという君とは一度、話したくてな。カミ―リの言う通り、おじげづく事はない。………私達の事は君の友人のただの親、もしくは兄姉と思ってもらえばいい。」
カミ―リは笑いながら答え、シルヴァンは優しさが籠ったような笑みで答えた。
「ハハ………メンフィルの皇帝陛下達に気軽な態度で接してくれなんて事を言ってもらえるなんて、お前さんぐらいだよ。」
「フフ………エステルさんには本当に驚かされますね。」
「ハッハッハ!さすがはエステル君だよ♪」
その様子を見たジン達はそれぞれ笑いながらエステルに感心した。
「う、う〜ん………あたしはそんな大した事はしていないんだけどな…………えっと、お久しぶりです、大将軍さん。」
ジン達の言葉を聞いて苦笑したエステルはファーミシルスを見て、挨拶をした。
「………そうね。しばらく見ない内に随分と腕を上げたようね。」
「あはは………大将軍さん達と比べれば、あたしなんてまだまだですよ。………その。お礼を言うのが遅くなりましたが………”百日戦役”の時、お母さんを助けてくれてありがとうございました。」
「………私はリウイ様の命に従ったまで。感謝をするのなら、あなたの母親の傷を癒して救ったリフィア様とペテレーネに感謝をしなさい。」
お礼を言うエステルにファーミシルスは何でもない風に答えた。
「もちろん、2人にもお礼を言いました。………それでもお礼を言いたかったんです。本当にありがとうございました。」
「………………………そこまで言うのなら、貴女の感謝の言葉は受け取っておくわ。」
律儀にお礼を言うエステルをファーミシルスは静かに答えた。
「それにしても、お二人とも帯剣をしている所を見ると、やはり武を嗜んでいるのですか?」
そしてクロ―ゼはシルヴァンとカミ
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