第31話
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ていると思いますが……もう訪ねてみましたか?」
「はい……」
「ヒルダさんにも心当たりはないそうです。」
「そうですか……。お望みでしたら、クロスベルの自治政府に連絡を取りましょう。いつでも相談してください」
「あ……はい!」
女王の心強い言葉にエステルは明るい表情で頷いた。
「………それにしても”レン”ですか……………………」
しかしその後、女王はレンの名前を口にし、考え込んだ。
「……あの〜。実はカルバードの大使さんもレンちゃんの事をどこかで知っている風な様子だったんです。もしかして女王様もどこかで聞いた事があるんですか?」
「………はい。ただ、お恥ずかしながらどこで知ったのか思い出せないのです。………聞き覚えがあるのは確かなんですが………恐らく、数年前にその名を聞いた事があるような気がするんです………」
「そうですか………あ、そうだ。実は女王様にお願いしたい事がありまして。」
女王の答えを聞いたエステルは肩を落とした後、ある事を女王に頼もうとした。
「何でしょう?私で協力出来る事があるのでしたら、協力しますが。」
「えっと…………今、お城にいるお客さん………リフィアのご両親――シルヴァン皇帝陛下かカミ―リ皇妃に会えないでしょうか?」
「………………なるほど。確かにシルヴァン皇帝陛下宛にも届きましたから、直接聞く必要がありますね。………必ず会えると保証はできませんが、できる限りの事はやってみます。少し待っていて下さい。」
そして女王はヒルダを呼び、ヒルダに伝言を伝えた後、ヒルダが戻って来るまでエステル達を自分の私室に待たせ、待っている間、紅茶を淹れなおした。
「そう言えば、メンフィルの今の王様とお妃様ってどんな人なんですか?」
ヒルダが戻って来るまで紅茶を楽しんでいたエステルは唐突に尋ねた。
「………シルヴァン皇帝陛下とカミ―リ皇妃ですね。………まず、カミ―リ皇妃ですが……やはりお母上似なのか、容姿もそうですが、性格もどことなくカーリアン殿に似ていました。」
「フッ………あの美しく、扇情的な”戦妃”のご息女となると、さぞかしすばらしい女性だろうね♪会うのが楽しみになって来たよ♪」
女王の話を聞いたオリビエはカミ―リの姿を妄想して、表情を緩めた。
「頼むから、いつもの調子で声をかけるのだけはやめてくれよ………国際問題になっちまう。」
「そうね!しっかり見張っとかないと!」
「あ、あはは………それでお祖母様。シルヴァン皇帝陛下はどのような方なんですか?」
オリビエの様子を見てジンは溜息を吐いて注意し、エステルはジンの言葉に大きく頷き、クロ―ゼは何も言えず苦笑した後、女王に尋ねた。
「今までその名しか知
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