新暦76年
memory:05 お祭り
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ら楽しんでいた。
「この雰囲気の中で食べるとおいしく感じる」
ついさっき買ったたこ焼きを手に悦に浸る。
「じ〜〜〜っ」
「ん? ヴィヴィオ欲しいの? 食べる?」
「うん!」
新たに串を刺してそれを口元へ運ぶ。
「はいヴィヴィオ」
「あー」
―――ひょい
「ん」
ヴィヴィオが食べようとした瞬間にタイミングよくたこ焼きを遠ざけた。
そのせいで開いた口は空を切った。
「ぷ…クククッ」
「ゆ、ユーリ!」
顔を真っ赤にして怒るヴィヴィオ。
「いやぁ、お約束かなと」
中が熱々だからやけどしちゃうかな、と思ったんだけどね。ま、お約束と心配は半々なんだけど。
「ふー…ふー…今度はしないから。ほら、あーん」
「ぇ……あ、う、うん。あーん」
? さっきまで怒ってたのに今度は頬だけ朱くなって……ま、いっか。
「どう? おいしい?」
「お、おいしいよ」
気付けば後ろからはいろんな視線が向けられていた。
「悠莉……なかなかやるわね」
「口ではああ言ってるけどヴィヴィオちゃんを心配してるんだもんね」
「あはは、相変わらずだね」
「男の人に一度でいいからあんな風に優しくされたいよね」
「あれが狙ってやっとらんからよけい、な」
上からアリサさん、すずかさん、フェイトさん、なのはさん、姉さん。
いや、みんな何言ってんのさ?
―――ターン! ターン!
「すっごーい!」
「こっちの腕も相変わらずやな」
金魚すくいにヨーヨー釣りと回ったあと、目に留まった射的屋で景品の人形を乱獲していた。
ティアナさんに教えてもらっていたこともあって、使用している銃はハンドガン二丁、要はクロスミラージュ的なやつである。
「それにしてもライフルとハンドガンとスプリングショットって……」
「今の屋台はいろいろ選べて面白いんだね」
とアリサさんとすずかさん。
確かにこんな斬新な射的屋は初めてだね。
「でも可愛いぬいぐるみだと何だか撃ち難いよね」
「そうだね」
「いやいや、人にお話という名目で収束砲撃ってる人がなにを今更」
「にゃ!? 悠莉君、そんなことしてないよ!? フェイトちゃんも何か言ってあげてよ!」
「私!? え、えーっと…あ、あははー…」
「フェイトちゃん!?」
何とか弁護しようとするフェイトさんだったが、最終的に言葉が出ずに顔を逸らしながら乾いた笑いを浮かべるだけ。
当然の反応だわな。
「う〜、あの人形全然倒れないよぉ〜」
「というかあれは倒せるもんなんか?」
ヴィヴィオと姉さんの視線の先には他の人形よりも数倍も大きいミッ●
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