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もう一人の八神
新暦76年
memory:05 お祭り
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いたくなっちゃうんですけどね」

「友達だからそうだよね。でも、反応が面白いからってあまりそういうことやっちゃダメだよ」

「……善処します」

現在は最終イベントであるお祭りに向けての準備で浴衣を買いに来ていた。
私はすずかさんに、女性陣はアリサさんに連れられて自分のを探していた。

「別に私は私服でもいいと思うんですけどね」

「せっかくのお祭りなんだからそれに相応しい恰好で行って楽しまなきゃ」



辺りが薄暗くなってきたころ、待ち合わせ場所で一人ポツンと六人を待っている。
少し前まで一緒にいたすずかさんも自分の準備のために一旦別れて、姉さんたちと一緒に来るそうだ。

「お待たせや」

「ん? ……やっと来たみたい」

声がした方を向くと浴衣を着た姉さんたちがやって来た。

「少し待たせてしまったか?」

「んにゃ、大丈夫。それにしてもその浴衣似合ってるね」

「むふふ、そうかー? ありがとな」

「すずかさんたちも似合ってますよ」

「ありがとう悠莉君」

「そういえばヴィヴィオは……?」

「ほら、ヴィヴィオ」

なのはさんの後ろに隠れていた淡いピンクの生地にウサギ模様の浴衣を着たヴィヴィオ。
背を押されて前に出てくると急に頭を下げた。

「……ごめんなさい!」

「……はい?」

えーっと? いきなり謝られても頭が追いつかないんだけど。ヴィヴィオは私に何かした? してない気がするけど……?

「いまいちわからないんですけど……」

ヴィヴィオは私の様子を伺うようにびくびくしながら話し始めた。

「えっとね、今日、勝手にユーリのベッドで一緒に寝てたから怒ってるんじゃって……」

「……あぁ、そういうことか」

合点がいった。朝から様子がおかしいと思ったら、そんなこと気にしてたのか。

「だから、ごめんなさい!」

顔には出さず、内心でクスリと笑みをこぼす。

「そんなこと気にしてたの? ったく、心配させないでよ。それにそんなことで怒らないよ」

「……ほんと?」

「ホント。だから気にしない気にしない」

頭に手を乗せ、くしゃくしゃ撫でる。
髪は少し乱れても気にせず続けていると頬を膨らませながら私怒ってますといった顔で見上げるヴィヴィオ。
それに苦笑しながら撫で方をゆっくりと髪を結うように変える。
するとムッとしてた顔が次第に緩んで笑顔になった。

「ヴィヴィオと悠莉君も仲直りしたことだし、全力でお祭りを楽しもう!」

「「「「「「おーっ!」」」」」」



「それにしても悠莉の、というか男の子の浴衣なんて新鮮やなー」

そんな話題で花を咲かせる姉さんたちを背に気になったものを買い食いしなが
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