第114話
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「ああ………間違いない。この場所には最初の三又路に通じる通路があったはずだ………なのにどうして………」
二人の疑問にケビン達は以前来た時は最初の部屋に下の階層に行くエレベーターは無い事―――構造が違う事を説明した。
「勘違い………ではなさそうですね。」
ケビン達の話を聞いたリースは呆けた表情で呟いた。
「……………なるほど。そういうことか。」
「ええ………その可能性は高いでしょう。」
「おっと………ヨシュア君も気付いたか。なら、確実かもしれへんな。」
「2人とも………なにか気付いたのか?」
ケビンとヨシュアが何か気づいている様子が気になったユリア大尉は二人に訊ねた。
「いや………とりあえずこいつで下に降りましょう。その先に答えが待っているはずですわ。」
「そうか………わかった。」
「いや〜、皆さんが優秀なお陰で私は頭を使わずに済みますから、普段はパーティーの頭脳担当の私も楽をさせてもらえますよ。」
「フッ、よく言う。大方お前の事だから、今回の事態に関して奴等より把握しているのではないか?」
ケビンの答えにユリア大尉が納得している中ケビン達に感心している様子のジェイドにバダックは静かな笑みを浮かべて指摘し
「いえいえ、正直私が把握している事は皆さんと大差ありませんよ。」
「ハハ、その答えで中将もわかっている証拠やないですか。」
わざとらしい態度で答えたジェイドをケビンは苦笑しながら見つめた。そしてケビン達がエレベーターに乗り、降りるとありえない場所に到着した。
〜封印区画・最下層〜
「………馬鹿な………こんなに早く最下層に到着できるなんて………」
「空間がねじ曲がっている………?」
1層から乗ったはずのエレベーターがいきなり最下層に到着した事に信じられない思いでいるユリア大尉の話を聞いたリースは推測した。
「いや、それだけやと遺跡の構造そのものが変わった理由にはならへん。とにかく………一番奥まで進んでみよう。何かが待っているはずや。」
「………わかった。」
「万全の態勢を整えた方がよさそうですね。」
その後どのような事態になってもいいように、準備を整えたケビン達は奥の大部屋に入った。
〜封印区画・最奥〜
「………ケビン………」
「ああ………またあの匂いやな………」
「柩のような悪魔が出現した時の匂いか………」
部屋に入り、周囲を見回して何かに気付いたリースの言葉にケビンは真剣な表情で頷き、二人の会話を聞いたユリア大尉は察しがついた。
(………どこだ………?)
「フフ………この匂いに気付くか。さすがは教会の狗………
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