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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第139話
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抱えるアリサは考え込み
「しかし……飛行艇など持っていたのでは簡単に捕まらないのでは?」
「ええ、それなのよ。ただでさえ足取りが掴めない連中だったけど……これで、いつどこで現れても不思議ではなくなってしまった。」
ガイウスの質問にサラ教官は重々しい様子を纏って答えた。
「…………………」
「……心配ですね。皇子殿下も出席していますし。」
「それに……プリネ達どころかトワ会長もクロスベルに行ってるのよね。」
「ああ……」
「ま、確かにちと心配だな。」
「今は皆さんのご無事を祈るしかありませんね……」
「んー、オジサンとレクターもいるし大丈夫だとは思うんだけどなぁ。」
「ま、プリネとツーヤは勿論だけど、レーヴェもそこそこやるからあんな雑魚相手に後れを取らないね。」
仲間達がそれぞれ重々しい様子を纏っている中、ミリアムとエヴリーヌは静かな表情で呟いた。
「……それはともかく。テロリストがクロスベル方面で動いているのは了解したが帝国内の心配はないのだろうか?」
「た、確かに……」
「実際、先月の夏至祭では皇女殿下を狙ったわけですし……」
「宰相を狙うと見せかけて、……というのはありそう。」
「それについては鉄道憲兵隊が警戒態勢を強めているそうよ。皇帝を始め、他の皇族関係者はひとまず安心みたいね。それ以外にも警備が手薄な場所は一通りカバーしてるみたい。」
ラウラの推測に不安そうな表情をしているクラスメイト達にサラ教官は自分が知る情報を教えた。
「フン、用意周到なことだ。そう言えば……テロリストメンバーの素性もようやく見えてきたそうだが?」
「ええ、シャクなことに情報局方面からなんだけど。」
「今、映像を出そう。」
そしてナイトハルト少佐の操作によって目の前のスクリーンにギデオンの写真が写った。
「幹部”G”―――ギデオン!」
「皇女殿下たちを攫った男か。」
「そしてノルド高原で戦争を起こそうとしていた……」
「一体何者なんだ?」
「本名、ミヒャエル・ギデオン。帝都にある”帝國学術院”で教鞭を取っていた元助教授よ。」
「元、助教授……」
「学術関係の人間でしたか……」
「どうしてそのような方が……」
ギデオンの経歴を知ったマキアスとリィンは驚き、セレーネは戸惑った。
「ええ―――専行は政治哲学。3年前、オズボーン宰相の強硬的な路線を激しく批判して学術院から罷免されているわ。」
「あ……」
「……それが動機ですか。」
「何それ。ただの逆恨みじゃん。」
サラ教官の説明を聞いたエマは呆け、アリサは真剣な表情になり、
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