第30話
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々は皆、スケジュールが合わなかったからな………」
謝られたダヴィルは逆にダヴィルも謝り、疲労感漂う様子で溜息を吐いた。
「それはカルバードも一緒だと思いますぜ。エルザ大使も本来なら自分ではなく大統領を参加させるべきと思っているでしょうし。」
ダヴィルの言葉にジンは頷いて答えた。
「あはは………あ、そうだ!えっと、実はもう1つ聞きたいことがあるんですけど……」
そしてエステルはレンの両親についてダヴィルに尋ねてみた。
「そうか……。それは不憫なことだな。うーむ、帝国商人なら時々この大使館を訪れるが……。さすがにクロスベルの貿易商には心当たりがないな。ミュラー君の方はどうだ?」
「いや……。自分も記憶にはありません。」
「そっか……。うーん、こっちも前途多難な雰囲気ねぇ。」
ダヴィルとミュラーの答えを聞いたエステルはレンの両親の情報が中々手に入らない事に溜息を吐いた。
「しかし、脅迫犯と迷子の親を同時に捜しているとはな……。月並みな言い方にはなるがあきらめずに頑張るといい。」
「あ……はい!」
「では、自分が門まで送ろう。」
そしてエステル達はミュラーと共に大使館を出た。
「ミュラーさん、ありがとう。おかげで大使さんから色々と聞くことができたわ。」
大使館の目の前まで戻って来たエステルはミュラーにお礼を言った。
「いや……大したことはしてないさ。それに本来、4ヶ国の問題だ。協力するのは当たり前だろう。」
「はは、違いない。」
「何とか解決できるといいんですけど……」
「………………………………」
ミュラーの答えを聞いたジンやクロ―ゼは同意していたが、オリビエは何故か真剣な表情で黙っていた。
「あれ……。どうしたの、オリビエ?」
「いや……少し考え事をね。脅迫事件の話じゃないから気にしないでくれたまえ。」
「う、うん……?」
珍しく真剣な様子のオリビエにエステルは首を傾げた。
「………………………………。オリビエ、王都にいる間は大使館に泊まるんだろうな?」
その様子を黙って見ていたミュラーだったが、やがて口を開いて尋ねた。
「フッ、もちろんさ。いつものように君のベッドで甘い夢を見させてもらうよ。」
「ええっ!?」
「まあ……」
オリビエの答えを聞いたエステルとクロ―ゼは驚いた。
「……お嬢さん方が信じるからくだらない冗談をさえずるな。あまり冗談が過ぎると簀巻きにして床に転がすぞ。」
「いやん、それっていわゆる緊縛プレイ?」
「お望みとあらばな。ミノムシのように窓から吊るしてやってもいい。」
「ごめんなさい。調子に乗りました。」
「
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