第29話
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
たって水は差したくないでしょうね。メンフィルにしてもさらなる導力技術が手に入るチャンスでもあるから、エレボニアと同じく水を差したくないでしょうね。」
オリビエの意見に頷いたエルザは説明した。
「な、なるほど……」
「ふむ、ということは……。3国共に不戦条約を妨害する可能性はかなり低いということですかね。」
エルザの説明にエステルは頷き、納得したジンは確認した。
「そうなるわね。お役に立てなくて申しわけなかったかしら。」
「ううん、そんなことないです。容疑者が減っただけでも状況が分かりやすくなったし。あ、それとは別にお尋ねしたいことがあるんですけど……」
そしてエステルはエルザにレンの両親に関して尋ねた。
「クロスベルの貿易商、ハロルド・ヘイワーズ……。ふむ、心当たりはないわね。少なくとも大使館を訪れてはないと思うわ。」
「そうですか……」
エルザの話を聞いたエステルは肩を落とした。
「それにしても”レン”………か。どこかで聞いた名前ね………」
「え!?ど、どこで!?」
考え込んでいるエルザの呟きを聞いたエステルは驚いて尋ねた。
「…………ごめんなさい。聞き覚えはあるんだけど、今は思い出せないわ。思い出したら、ギルドに報告させてもらうわ。」
「はい!お願いします!」
申し訳なさそうな表情で謝るエルザにエステルは明るい表情で頭を下げた。
「それとクロスベルといえばエレボニアとカルバードの中間にある場所よ。エレボニア大使館にも問い合わせてみた方がいいかもしれないわね。」
「はい、わかりました。えっと、色々と教えてもらってどうもありがとうございました。」
エルザの提案にエステルはお礼を言った。
「あら、どういたしまして。ところであなた……エステル・ブライトと言ったわね。もしかしてカシウス准将の娘さん?」
「あ、知ってるんですか?」
「ふふ、あたり前よ。かつてエレボニア軍を破った英雄にして王国軍の新たな指導者ですもの。娘さんがいるとは聞いていたけど、こんな形でお目にかかれるとはね。」
「えっと、あたしはただの新米遊撃士なんですけど……」
エルザに見られたエステルは苦笑しながら答えた。
「ええ、分かってるわ。ウチの大使館もギルドには色々とお世話になっているの。今後、ウチの依頼があったら請け負ってくれると嬉しいわ。」
「あはは……。機会があったら是非。それじゃあ、失礼しました。」
そしてエステル達はカルバード大使館を出た後、エレボニア大使館に向かった………
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ