少年は真剣で恋するようです 弐
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かっただろ。」
「うぅうう、だってー……。」
「あー、ハイハイ。分かってるって。」
脚をバタバタさせ始めた京の頭を撫でてやる。こいつとモロが秘密基地を大切に思ってる事は
皆が知ってる。実際、途中参加のクリスとまゆっちの参加を拒絶したのはこの二人だし。
「別に飲み会に来るくらいいいと思うんだけどなぁ。」
「微妙にオッサンみたいな事言うね、お前。」
「ハハハ、オッサンにオッサン言われるとかヤバイなぁ大和。」
「誰がオッサンだってんだよ!」
ギャーギャー言い出した姉さんとガクトを後目に、ふといなくなった二人の事を考える。
話しに聞いた限り、両親はおらず二人で暮らしているらしい。そしてまゆっちは出身地が同じと言う
事で愁磨君と仲良くなった。しかし、剣聖であるお父さんも"織原"と言う武道家は全く聞いた事が
ないそうだ。武神である姉さんを圧倒する力を持った人が、俺達と同じ年になるまで"気"を察知
される事無く鍛錬するのは不可能との事だ。なら・・・何処から現れたのか?
「う〜〜〜ん。」
「どうしたの大和?何か考え事?」
「あー、いや。どうしようもない事だから気にすんな。」
ずっと頭を撫でられていた京に唸ったのを聞かれ、益体の無い考えを放棄する。
まぁ、仲良くなればサラッと話してくれそうな人だし、ワン子の野生の勘が正しいかどうかも
その内分かるだろ。
Side out
―――その数か月後、大和は自分の浅慮を後悔する事となる。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
川神学園に転校してからおよそ一ヵ月。私達は積極的にモモちゃん達に関わり、そこから派生する
生徒達――主に2−Fや2−Sの子達――と交流を深め、学園内での地位をほぼ確立した。
そして今日は、あずみちゃんからお呼ばれして、何故か九鬼極東本部ビルに来ていた。
「英雄君に内緒って所がどうもキナ臭いわよねぇ。」
「まぁまぁ〜、行ってみれば分かりますって〜。」
相変わらずのほんわかしたまま、シュウは本部へと歩いて行く。まさかとは思うけれど・・・。
「フフフ。」
「な、何よ急に笑って。」
心配した矢先、可笑しそうに笑われて少し語尾がきつくなってしまう。まさか相手を見縊りすぎて
怪我でもするような事があれば・・・という心配は―――
「大丈夫だよ、ノワール。全武装展開済みだ。」
こちらを振り向いた瞳に、いつもの光が宿っていたのを見て、霧散した。・・・いけないわね。
可愛さ余って、本当のシュウを少し見失うなんて。エヴァや
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