少年は真剣で恋するようです 弐
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「てっちゃんくらいなら可愛いものですよ〜。」
ほわ〜っと笑うシュウに、その場にいた全員が『えぇ・・・』とドン引いた。
私もそれに漏れてはいない。鉄心さんよりならガクト君の方が・・・いや、それも無いわね。
「そ、それじゃ祝勝会と行くか!」
「良いっすねモモ先輩!そんじゃ秘密基地行くか!」
「……それは………。」
「「あ。」」
ドン引きした空気を何とかしようとしたらしいモモちゃんとガクト君だったけれど、京ちゃんが
何やら渋った声を上げると、しまったという顔をする。ん〜、秘密基地とか言ってる辺り、他の人に
立ち入って欲しくないのかも知れないわね。どうしたらいいものかとシュウを見てみたけれど・・・
ダメだ。もう既に垂れモード入っちゃってる。あぁ、そっか。
「私達は気にしないで良いわよ。もうおねむみたいだし。」
「そ、そうか?すまないな、ノワール。明日報酬貰ったら飯奢るから。」
「だからご飯はいらないってば。それじゃあね。ほらシュウ、行くわよ。」
「んん〜〜〜……。おやすみなさぁい、またねぇまゆっち〜。」
「は、はい!おやすみなさいです!」
座り込んでまゆちゃんに付き添われながら、舟を漕いでいたシュウをひょいっと脇に抱えて、
帰路に就く。全く、気楽でいいわねぇ。自分は『答えを出す者』でテストは完璧だからって
授業中もその他も寝まくって、人には妙な役を押し付け・・・いえ、それに関しては悪い事
ばっかりじゃないわね。美少女と触れ合えるのは良い事だし。
「ま、仕方ないわね。たまには楽させてあげないと。」
横抱きに抱き直した寝顔を眺めながら、あまりの安らかさに、ふと笑みをこぼしてしまう。
だってどうせ・・・シュウの方が面倒な事になるに決まっているのだから。言い出しっぺの法則、
ギャップ、力の温存、バトル世界。これだけ揃っていれば分かる事だ。
「ふふふ、楽しみねぇ。」
「う、うぅぅん……マギノフレームのデザインが………ナイトメアもぉぉ……。」
「……違う事でうなされ過ぎよ、もう。」
うなされるシュウを撫でると、直ぐにほにゃっと表情が崩れる。人の苦労も知れ、と少し思ったん
だけれど・・・無理ね。暫くは槍玉に上がらないようにしてあげましょうか。
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subSide 大和
『『『カンパーーイ!』』』
姉弟二人と別れた俺達は秘密基地に集まり、祝勝会と言いつつもいつもの様にだらけていた。
しかしそんな中で、若干小さくなっているのが一人。
「お前なー、そんなに気にすんなら言わなきゃよ
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