RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW第六話「ラブストーリーは突然に」
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わらない。これまでぶれることなかったその恋愛感情を今更……
「寝るか……」
明日は本番だ。変なことに気を取られるようではだめだ。彼女は、そのまま立ち上がると自室へ向かおうと縁側の廊下を歩いた。
しかし……
「!?」
外の方で大きな物音が聞こえた。不審者かと真っ先に思う彼女は、恐る恐る玄関の方へと向かった。
「誰だ……?」
玄関から外へ出て辺りを見渡した。しかし、誰もいない。見えるのは夕日が沈んで薄暗くなりだした境内だけだ。
――気のせいか?
単なる空耳かと思い、彼女はため息交じりに家へ戻ろうとしたが……
背後から忍び寄る両手が彼女の口を布で縛った。
「んぅ……!?」
モゴモゴともがく箒だったが、布に塗られた睡眠薬を嗅いでしまい、彼女の意識は徐々に遠のいていった……
「おお……こいつは願っても見ねぇ上物が手に入ったぜ?」
「こいつで俺らの勝ちだなぁ? ケッケッケ!」
眠らされた箒の体を二人の男たちが境内から運び出した。
それから雪子が箒がいないことに気付いたのは、彼女が連れ出されてしばらくしてからのことである。
*
「なんだ……?」
早朝から外が騒がしく、寝て居られる状態ではなかった。玄弖は、寝癖の頭をかき回すと布団から起き上がって外へ出た。
すると、そこには老若男女の村人達がいったり来たりを駆け回っては大慌てしている。
「本当に……なんだ?」
これは普通じゃない事に気付いた彼は隣で寝ている大剛と弾も起こして外の状況を見せた。
「こいつは……普通じゃないな?」
「何があったんだ!?」
「……あ! 玄弖さん!?」
通りかかった若者が玄弖達に気付いて立ち止まると、三人にもこの自体を話した。
「大変なんです! 篠ノ之神社の箒ちゃんが昨日の夜から居なくなったんです!!」
「何だって!?」
玄弖は目を丸くすると、その若者に連れられて三人は公民館へ向かった。
公民館には、村長をはじめとする村の長たちが集まって緊急会議を開いていた。
「……本当に、何があったんですか!?」
あの箒が行方不明なんて何かの間違いだろう? そう思って、玄弖は今一度、村長達にも尋ねた。
「ああ、箒ちゃんが昨夜から居なくなったんだ。もう、徹夜でこの一帯を探し回っているが一向に見つからんのじゃ」
「そんな……なぁ、俺たちも探しに行くぞ!?」
三人は、箒の捜索に協力して公民館を後にしようとしたとき。一人の若者が小さい箱を小脇に抱えて駈け込んできた。
「た、大変です! これを見てください!?」
若者は、村長らに手渡した。あて先は……
「獄門組!?」
村長は叫んだ。獄門組、確か昨日来たあの暴力団達だ。玄弖は、思いだした。
箱の中には、一枚のディスクが入っていた。DVDだ。
「まさか……!?」
村長は、嫌な予感と共に室内にあるデ
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