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RSリベリオン・セイヴァ―
RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW第六話「ラブストーリーは突然に」
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した男たちの集団が境内に押しかけてきて、暴れ出した。彼らは組み立てた屋台を壊したりして騒ぎを立てる。
「何事です!?」
村人の一人が急いで雪子へ知らせたので、彼女と箒達神職の者たちが急いで駆けつけに来た。
「今日こそは、答えを聞かせてもらいまっせ? この神社からの立ち退き、どうなんでっか!?」
「その件に関しましては既に申したはずです! 私たちは、此処を決して出て行くことはいたしませんと!?」
「そうはいきませんな? こっちも仕事なもんで……」
「何なんだ? こいつら……!?」
影で玄弖があの輩へ指をさした。
「あいつらは、暴力団の『獄門組』ってやつらです。篠ノ之神社を立ち退かせようとしてちょくちょく来るんですよ?」
と、若者の一人が彼に耳打ちした。
「今日は、社長がお見えになっておりますんで、とりあえずお話だけでもしていただけませんか?」
と、暴力団の一人が「おいでくださいませ!」と、叫ぶと境内に一人の女性が現れた。白いスーツ姿が良く似合う女だ。
「どうも、私は『蓮の池サロン』の社長をしております、柳瀬ともうします」
と、柳瀬という女社長は続けた。
「さっそくですが、この篠ノ之神社の敷地に『自然と調和』をテーマにした新たなエステ施設を建設したいのです。勿論、タダでとはいいません。それ相応の大金をお支払いします。また、私たちがこの土地にエステを経営しだしたあかつきには、数多くの女性客でこの村も彩られ、素晴らしい村おこしに繋がるとでしょう。どうです? 悪くないお話だと思うのですが……」
「お断りします」
雪子はキッパリと断った。
「そうだ! そうだ!」
「帰れ! 帰れ!」
と、雪子の一言に乗じて次々と村人たちも声に出す。
「じゃかぁしいわい! ゴミ共が! 社長のお言葉に水差すようならテメェら全員ぶっ殺すぞ!?」
暴力団員の一人が刃物をちらつかせた。
「黙れ! 薄汚い外道共!!」
しかし、この境内の中から一人の巫女の少女が出てきたどうどうと言い返した。箒である。
「なんじゃとぉ!? こんのガキィ!!」
ドスドスと箒の前に出るその団員は頭に血が上ったのか、刃物を片手に彼女の前に出た。
「やめてください!?」
と、雪子が止めに入るも団員は雪子を突き飛ばして箒の胸ぐらを掴んだ。
「おばちゃん!」
慌てて比奈が彼女を抱え起こすと、続いて詩織も前に出る。
「ちょっとオッサン! 箒ちゃんを離しなさいよ!? それと雪子さんが怪我でもしたら許さないんだから!!」
「じゃかぁしい! テメェらも一丁、痛い目あわさんといかんようじゃのぅ!?」
「!?」
しかし、今更になって彼女達は恐怖を感じて震えだした。
――……一夏……!
ふたたび、彼女はあの少年の名を口にする。
「その娘を離せ!」
だが、助けに現れたのは一
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