RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW第六話「ラブストーリーは突然に」
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と思うわ? 貴方達が村に来て以来、貴方は毎日箒ちゃんの元へ会いに行っては楽しそうにお喋りをしているんですもの。あんなに笑顔で笑う箒ちゃんは久しぶりに見たわ?」
「……」
「玄弖君? 箒ちゃんは、本当はあなたのことも好きなのよ?」
「マジ……ですか?」
「ええ、篠ノ之神社神主代理に二言は無いわ? さあ、箒ちゃんのところへ行ってらっしゃいな?」
「でも……今更、俺みたいなよそ者が混じっても、いいんですか? それに俺シャイだし?」
照れくさそうに頭をかく玄弖だが、そんな彼に雪子はまた微笑んだ。
「フフフ、満更そうではないようよ?」
と、雪子は後ろへ振り返った。
「く、玄弖……?」
そこには、巫女装束を着た箒がこちらへ歩み寄ってきた。
「箒……?」
「探したんだぞ? こんなところに居たのか?」
「まぁ……ね?」
玄弖は苦笑いをした。
「其方も来い、一緒に屋台を回ろう?」
「え、でも……」
「今夜の主役はお前たちなんだぞ? なら、そんな所へ居ないで一緒に来い?」
と、箒は赤くなりながら笑顔で彼に手を指しのばした。その、彼女の柔らかな手を握り返していいのだろうかと、玄弖は本気で迷った。しかし……
「……ああ」
彼は箒の手を握り返して立ち上がり、共に屋台へと向かった。
「フフフ、本当に箒ちゃんは本気で迷っているようね?」
雪子は、そう二人の背後を見送った。
「どうも、八文侍玄弖さんですよね? 俺、織斑一夏っていいます!」
箒に連れられて早々、一夏が彼に歩み寄ってきた。今後とも新しい仲間と聞くので是非仲良くしたいとのことだ。
「ああ……どうも? 織斑君」
「一夏でいいですよ?」
――何だ、案外悪い奴じゃないみたいだ……
ホッとしたのか、玄弖はホッと胸をなでおろした。そして、気まずい答えでこう答える。
「その、箒とは……友達?」
まさか、恋人とは言えまい。しかし、一夏は。
「友達っつうか、腐れ縁っつうか……まぁ、微妙な感じっすね? でも、コイツの舞は凄いですよ?」
――彼氏って言う意識はないみたいだな?
これで少しホッとする玄弖。
「あんれ〜!? そこに居るのは、一夏ちゃんじゃん!?」
「弾、酔いすぎだぞ?」
そんな所へ、割りこんできた一人の酔っ払いと、そんな彼を担ぐ合い方だった。
「もしかして……お前、弾なのか?」
結構雰囲気が変わっているようだが、赤いロン毛は言うまでもなく幼馴染の五反田弾である。
「イっく〜ん!!」
と、弾は勢いよく一夏へ抱き付いてくる。
「あ、こら! 離せ!? いきなりなんだよ!?」
「ゴメン……彼、凄い酔ってるみたいで?」
申し訳ないと、一夏にそっと大剛が詫びた。
「全く! 騒々しい連中だな?」
と、騒がしい一夏達を見て箒はため息をついた。
「いいじゃないか?
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