RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW第六話「ラブストーリーは突然に」
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リベリオンズ・日本支部にて
早朝から日本支部の基地内では、魁人が苛立ちを隠せずに先ほど書いた報告書を睨み付けていた。
「くそっ……!」
迂闊であったと苦虫を噛みしめる彼は、背後から気楽にアルゼンチンから帰ってきた蒼真の存在に気付いていない。
「よぅ! 愛しの相棒が今帰ったぜ?」
そんな魁人の様子も知らず、蒼真はふざけ始める。
「どうしたよ? まーた白髪でも増えたのか?」
「……」
しかし、黙り続ける魁人はいつもと違って異常だというとに蒼真は気付いていない。
「あ、もしかして恋のお悩みとか〜?」
しかし、蒼真がこうなのは今から始まったことではない。魁人はゆっくりと振り返ると、怖い目つきで蒼真へ話した。
「恋のお悩みより、も〜っと厄介なお悩みだよぉ?」
「す、スンマセンしたー! 魁人さん!!」
ようやく彼の状態に気付いて必死に詫びる蒼真。別にいつものことだと魁人は気にしていない様子。
「と、ところで……何をそんなにお怒りに?」
恐る恐る問う蒼真に、魁人は自分の書いた報告書を彼に指しだした。
「これを読んでくれ?」
「?」
蒼真は、魁人から受け取った報告書に目を通した……途端。
「これいつは……!?」
蒼真でも信じられない事実だった。
「魁人! これはいったい……!?」
「言っておくけど、これに書いてあることは全て事実だよ? 連中は、最初から玄弖君達の行動を知っていたのさ? おそらく、メガロポリスのステーション襲撃の後だろうね?」
「だが、何故『IS委員会』がこの情報を知っているんだ?」
「僕の推測だと、考えは一つ……」
「まさか……」
「そう、奴しかいないね?」
「……ドクター・Tか?」
「ご名答」
魁人の眼鏡越しの両目が光の反射で隠れた。
*
朝焼けを背に受けて俺たちは境内の石段を登り始めた。
今日から祭りの準備を手伝いに向かうのだ。出来る限りこの集落に貢献しなくてはと俺たちは村長からの申し出をよろこんで受け入れて、今日篠ノ之神社の境内に出す出店を組み立てる手伝いへ向かのだ。
――祭りか?
実のところ、俺たち三人は「祭り」というものを経験したことはない。話やテレビでしか知らないために祭りと言う娯楽はどういうものかと興味があった。
「夏祭りか……」
玄弖は頭上のクスノキの群れを見ながらそう呟いた。
「なぁ? なぁ? 祭りにリンゴ飴とかあるかな?」
待ち遠しいとウキウキしている大剛は一番先頭にいる。早く出店の種類を確かめたいのだろう。
「本当に食い意地だけは達者だな?」
弾は、大剛を見て苦笑いした。
三人は石段を上り終えると、境内に入り先に来て準備をしている村人たちを出会った。
「おお! よう来てくださったな? ささ、三人には早速これを手伝ってくだされ?」
と、村長が彼らに頼
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