新暦76年
memory:02 見た夢は追憶で
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った。
そんな私を見て「後で詳しく教えてあげるから」と笑みを向け、ヴィヴィオの方へ向き直る。
「ヴィヴィオ、どこか行きたかった?」
「……ママ、いないの」
なのはさんは一瞬だけ、よく見ないとわからないくらい僅かに辛そうな表情を浮かべた。
しかしすぐに表情を笑顔に戻して、
「ああ……、それは大変。じゃあ一緒に捜そうか?」
「……うん」
ヴィヴィオは涙を溜めながら、小さく頷いた。
それからしばらくして、機動六課の宿舎へと場所を移した。
隊舎へ着くとヴィヴィオと違って部隊長室に案内された。
そして二人の女性と向き合っていた。
「そんじゃ改めて。私はここ、機動六課の部隊長をしとる八神はやて言います」
「私はライトニング分隊隊長、フェイト・T・ハラオウンです」
「……次元漂流者、小鳥遊悠莉」
警戒気味に名前を伝えるとはやて姉さんとフェイトさんは少し苦笑気味な笑みを浮かべた。
「(なのはちゃんの言うてたとおり、私らかなり警戒されとるなぁ)一応、なのはちゃんとシグナムからある程度、悠莉君が今どういう状況か来たやろうけど…なんか聞きたいこととかあるか?」
姉さんが言った通り、なのはさんとシグナムに宿舎に来るまでに自分が異世界に飛ばされたのだと聞いた。
しかし違和感のようなものを感じてなのはさんの言った『地球』について調べてもらった。
「高町さん伝いに頼んだことなんですけど」
「えっと、そのことなんだけど……」
フェイトさんが少し困ったような表情で口を開いた。
「君に頼まれてた地域について調べてみたんだけど、『地球』のどこにも存在しなかったんだ。それ以外のことも、ね」
確認でフェイトさんを見ても何も言わずに頷くだけだった。
それを聞いてやっぱりかと内心納得した。
「……やっぱりか」
「やっぱりってどういうことなんや?」
口に出さないようにしようとはしていたが、うっかり呟いてしまったみたいだ。
凡ミスをしてしまった自分に小さくため息をついて、話すことに決めた。
「高町さんの話を聞いてて、もしかしたらって思ってたんですよ。だけどハラオウンさんのを聞いてある程度確信できました」
「それが何にかを聞いてもいいの?」
「別に構いません。多分信じられないでしょうけど、私は並行世界の地球からこの世界へと飛ばされたんだと思います」
「並行世界……」
「そうです。並行世界を知ってますか?」
「もちろんや。確かあれやろ? 自分たちのいる世界によく似た別の世界、簡単に言うたらもしも、もしかしたら、そんなifの世界」
「そんな感じです」
驚いた表情の二人だったけど、すぐに納得といったというものになった
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