新暦76年
memory:01 八神家末っ子トリオ
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する。
「それじゃあ今日のお昼は二人の言うとおりにしようか。いつものように簡単に教えて途中でアドバイスとかする程度だからね」
「おう!」「はいです!」
満面の笑みで返した二人にそれぞれ作るものを決める。
アギトはメインのカルボナーラでリインは付け合せのコンソメスープを担当することになった。
そして調理を始める。
同時に料理を作っているリインとアギトにアドバイスを返しながら見ている。
はやて姉さんが料理好きということもあって台所が一般の家よりも広い。
だからリインとアギトに料理してもらいながら教えるのが効率いいんじゃない? と思ったからだ。
まぁ、流石に同時に聞かれたときは困ったけど。
天気も良く、気持ちいい風が吹いてるのでテラスに出て三人で仲良く完成した料理を食べていた。
「うぅ…失敗した」
「多分フライパンの温度が高すぎたからいり卵パスタになったんだろうね」
「ドンマイですよ、アギト」
「そうだよ。初めてでこんだけできたんだから上出来だよ」
アギトは自分が作った料理を失敗してしまったことに軽く落ち込んでいた。
「私なんてもっと酷かったんだから。今回のアギトのようにいり卵にしたり、味付けがめっちゃ濃くなりすぎたり、パスタ自体を湯がきすぎてどろっどろにしたりね。他の料理も結構失敗したなぁ」
「そうなんですか?」
「うん。だからお師匠たちに教えてもいながら何度も何度も繰り返しやった。そのおかげでいろんな料理を作れるようになったし、ここまで上手くなったんだから」
「そっか……それじゃあ、あたしもユーリみたいに上手くなるかな?」
「そりゃね。なんたってここ、八神家には私以外にも姉さんがいるんだから上手にならないわけがないよ」
元気づけるように隣に座るアギトの頭を軽く撫でる。
「そ、そうかな? えへへ」
アギトは手を止めて気持ちよさそうに目を細めた。
まるで猫みたいだなぁ、と思っているとリインがムスッとした顔になっていた。
「むぅ、ゆーりちゃん! 私も頑張ったですよ! だから頭撫でてくださいです!」
「リイン?」
「なんだよリイン! 今はあたしがユーリに慰めてもらってるだろ! んなもん後だ後」
「アギト?」
急にムスッとした顔になったリインが自分も撫でてほしいと言ってきた。
だけどアギトはそれを許さないと言う。
そんな二人を交互に見ながら疑問符を頭に浮かべる。
「そんなことありません! 私はアギトみたいに失敗してませんから普通は一番にご褒美をもらえる資格があるです!」
「ハッ、それくらいだったらあたしにだってできるさ。だからそんなことじゃご褒美なんてねーよ!」
いや、ちょい待て。二人ともそれ
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